JR東海の新形車両315系の投入で引退予定 「311系」とはどんな電車?
片側3扉の転換クロスシート車
1989年にデビューしたJR東海の311系。写真は1990年に増備のG14編成(画像:写真AC)。
名古屋で東海道本線の電車を待っていると、座席の向きが列車の進行方向を向いた電車ばかりがやってきます。この座席は「転換クロスシート」と呼ばれていますが、311系は転換クロスシートを備えた車両として1989(平成元)年に登場しました。 JR東海の在来線の車両のうち、快速や普通列車で使用しているものは、1両の長さが約20mで、片側に3箇所の扉を備えているのが標準的です。JR東海が保有する車両のうち、全長20m級の3扉の車両で、車内の座席に転換クロスシートを採用したのは311系が初のことでした。のちにJR東海の名古屋地区の電車では、全長20m・3扉・転換クロスシートが標準的な仕様となりましたが、この基本スタイルを作り上げたのが311系という電車なのです。
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柴田東吾(鉄道趣味ライター)