勝利つかずも敵軍は大谷翔平が55球も投じた“宝刀”スプリッターを絶賛…2桁勝利への挑戦機会はあと何試合あるのか?
エンゼルスの大谷翔平が19日(日本時間20日)、本拠地で行われたアスレチックス戦に「2番・投手」で先発出場し、8回108球を投げ5安打2失点10奪三振と好投したが、打線の援護がなく、リードを許したまま降板しベーブ・ルース以来、103年ぶりとなる「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」の偉業達成はラストチャンスになるかもしれない次回登板に持ち越しとなった。打者としてはセーフティバントなども仕掛けたが2打数ノーヒット。3回には2死二塁から敬遠されるなど2四球で、勝負を避けられ、本塁打王争いでトップを走るウラジミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)との2本差を縮めることはできなかった。チームは9回に追いつき、大谷の負けを消したが、延長10回、2-3で敗れた。 当初、大谷は17日(同18日)のアスレチックス戦に先発予定だったが、15日(同16日)のキャッチボールで右腕に張りを訴えたために回避。その後のピッチング練習で回復が見られたため、この日の先発マウンドに立った。 前回の先発となったアストロズ戦(10日)は4回途中6失点と崩れ、三振もひとつしか奪えなかったが、この日は、立ち上がりから2三振を奪うスタート。3回、4回と続けて2発のソロアーチを浴びたが、走者を出しても要所は締めゲームを作った。 地元のロサンゼルスタイムズ紙が注目したのはスプリッターだ。 「スプリッターを55球投げて優れた能力を披露」との見出しを取り、ウイニングショットのスプリッターを108球中、55球も使ったことにフォーカスした。 同紙は、「大谷はスプリッターに手応えがあったことは確かだった。108球の投球のうち55球がスプリッターで、それは、2008年以降、あらゆる投手の中で、1試合最多だった。右腕(の大谷)は、その球で17の空振り、2つの見逃しのストライクを奪い、平均球速は89.2マイル(約143.6キロ)で、7回にはセス・ブラウン、ヤン・ゴームズ、エルビス・アンドラスの三者をスプリッターで空振り三振にした」と伝えた。