都知事「第4波、第3波を超えるかも…」 2つの会見で示されたリバウンドへの懸念
「感染拡大の予兆をつかむ」(菅首相) 「感染拡大の端緒を確実に捉える」(小池都知事) 政府が新型コロナウイルス対策として首都圏の1都3県を対象に出している緊急事態宣言を期限の21日に解除することを決めた18日夜、それぞれ会見した菅義偉(よしひで)首相と小池百合子都知事は、リバウンド(感染の再拡大)への警戒心を露わにし、PCR検査などの拡充によって再拡大防止に努めることを訴えた。
ほぼ同時刻に行われた2つの会見。「感染者数には横ばい、あるいは微増の傾向が見られ、人出が増加している地域もある」(菅首相)、「この1週間、新規陽性者数が下げ止まりと言うよりは増加に転じて(いる)」(小池都知事)との両氏の発言は、宣言期間中でありながらもすでに再拡大の影が忍び寄っている恐れがあることを物語った。 特に小池都知事は「残念ながらリバウンドの兆しと言ってもいいような、昨日などは(1日の新規感染者数が)400を突破したので私も大変懸念しております」と踏み込んだ。 その小池都知事に、記者から「専門家の中ではすでに第4波を懸念する声も出ている。どういう状況になればまた宣言を要請するのか」との質問が飛んだ。 小池都知事は「一言で申し上げると、そうならないように総合的に、みなさまとも連携しながら予防措置を取っていきたい」とコメント。「第4波はひょっとして、これは分からないが、第3波を超えるものになるかも知れない。東京都では医療従事者60万人に対していま12万人程度に(ワクチン)接種が始まったところ。それから高齢者、一般(の人)となると、本当に大海の一滴ではあるけれども、大河もすべて一滴から始まるので、これを確実に進めていくということだと思う」とも語った。 多くの人がワクチン接種を終えるまでの間は「この状況の中で進めていかなければならない。ずっと私は『素手で闘う』と言っているが、医療提供体制を充実させることと予防、感染しない・させないというところをみなさんと協力して進めるしか、この国にはその方法しかないということ。ワクチンの国産化ということも是非とも早くやってほしいなと心から思っています」と続けた。