「運転手がいない」自動運転バスの実証実験 大阪メトロが報道陣に公開
2025年大阪・関西万博での実用化を目指す
大阪メトロがこの実験の先に見据えるのは、2025年大阪・関西万博での「レベル4」の実用化です。会場内の巡回バスや、会場へのアクセス用のバスに使いたい考えです。 実際、今回の実験で使われているテストコースは万博会場を、周辺の公道は会場へのアクセスルートをそれぞれ想定しています。
国内では現在、「レベル4」の公道での運行が認められていませんが、2022年4月には、「レベル4」の運行許可制度を盛り込んだ改正道路交通法が国会で成立。施行は2023年4月1日の予定と見込まれ、以降は国の許可を得れば「レベル4」車両の公道での運行が可能になります。今回の実験は、こうした制度整備を見越して、「レベル4」の実用化を強く意識した中身になっています。
メトロ関係者「運行に必要な遠隔監視すべき内容を洗い出す」
大阪メトロ交通事業本部の柿本恭志・自動運転企画課長は、「『レベル4』では運転手がいませんので、遠隔監視が非常に重要な要素だと考えています。『レベル4』の運行に必要な遠隔監視すべき内容を洗い出していきたい」と実験の狙いを語っていました。
大阪・関西万博の開幕まで、あと約2年4か月。本番での自動運転バス実用化を目指して、大阪メトロら関係各社の努力は続きます。 (取材・文:具志堅浩二)