岸田首相、伊勢神宮参拝後に年頭会見(全文1)スタートアップ5カ年計画策定へ
岸田文雄首相は4日午後、三重県伊勢市の伊勢神宮参拝後に年頭記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「岸田首相「日本の第二創業期を実現」 伊勢神宮参拝後に年頭会見(2022年1月4日)」に対応しております。 【動画】岸田首相「日本の第二創業期を実現」 伊勢神宮参拝後に年頭会見(2022年1月4日) ◇ ◇
新たな時代を切り開くための1年に
司会:ただ今より令和4年年頭に当たりましての岸田内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに岸田総理から発言がございます。皆さまからのご質問は、そのあとにお受けいたします。それでは岸田総理、よろしくお願いいたします。 岸田:皆さん、明けましておめでとうございます。先ほど私は伊勢神宮を参拝し、新型コロナに打ち勝てるよう、また、国民の皆さんにとって今年が素晴らしい1年になるようお祈りをしてまいりました。今年の干支は、みずのえとらです。みずのえとらは、新しい動きが胎動し、大いに伸びるという意味を持つといいます。同時に、寅という字には慎むという意味があり、大いに伸びるときには普段以上に慎重でなければならないという教えも込められているそうです。 私は本年を、大胆に挑戦を行い、新たな時代を切り開くための1年としていきたいと思っています。一方で、慎重であるべきところは慎重に物事を進めていくという謙虚さを忘れないよう肝に銘じます。特に慎重に取り組まなければならないのは新型コロナ対応です。オミクロン株について市中感染の発生が各地で明らかになっています。WHOがオミクロン株を懸念すべき変異株に指定した昨年11月26日以来、1カ月以上が経過いたしました。
医療従事者と高齢者への3回目接種前倒しを進める
この間、政府は可能な限り国内にウイルスを持ち込ませないよう、G7で最も厳しい水際対策を講じてきました。その結果、多くの関係者のご努力、国民の皆さんの多大なるご協力により、海外からのオミクロン株の流入を最小限に抑えつつ、3回目のワクチン接種の開始、無料検査の拡充、経口薬の確保、医療提供体制の確保など、国内感染の増加に備えるための時間を確保することができました。 今後は市中感染が急速に拡大するという最悪の事態が生じる可能性に備えるため、水際対策の骨格は維持しつつも、国内における予防、検査、早期治療の枠組みを一層強化し、オミクロン対策の重点を国内対策へと移す準備を始めます。ワクチンについては医療従事者と高齢者、3100万人を対象とする3回目接種の前倒しを進めます。めどが立った自治体では、市中にある全国900万回分の未使用のワクチンも活用して、高齢者接種のさらなる前倒しを行います。検査については、オミクロン株の感染拡大が懸念される地域での無料検査を今後も拡大していきます。医療提供体制については先日、専門家から、感染の急拡大が見込まれる地域では患者の状況に応じて自宅療養、宿泊療養、入院治療を組み合わせ、地域の医療資源を最大限、有効活用する体制を先んじて準備しておくことが重要との指摘がありました。 このような体制を取る上で大切なことは、自宅や宿泊施設で療養される方々の安心の確保です。昨夏と状況が大きく異なるのは、飲める治療薬です。メルク社の経口薬は、全国1万を超える医療機関、薬局が登録を済ませ、そのうち約5000に薬をすでにお届けできています。作用の仕組みが異なるファイザー社の経口薬についても、今月中に購入に関する最終合意をし、2月中できるだけ早くの実用化を目指します。 在宅で療養される方々には、陽性判明の当日ないし翌日に連絡を取り、健康観察や訪問診療を始める体制を取ります。そして療養開始の翌日までにパルスオキシメーターをお届けするとともに、診断の当日ないし翌日に経口薬を投与できる体制を確立します。感染の急拡大が確認された地域においては、このような安心できる在宅療養体制を整えた上で、自治体の判断で陽性者を全員入院、濃厚接触者を全員宿泊施設待機としている現在の取り組みを見直し、症状に応じて宿泊、自宅療養も活用して、万一の感染急拡大期にも医療の逼迫を招くことなく、万全の体制ができるようにしてまいります。