水際対策や飲み薬、予約不要の無料検査 岸田首相がコロナ対策を列挙
岸田文雄首相は21日夜、臨時国会の閉幕を受け官邸で記者会見を開いた。その中で、新型コロナウイルス感染症への対応について「公共心の高さ、団結の強さという日本社会の強みを最大限生かして、新型コロナとの戦いに臨んでいきたい。未知のリスクである新型コロナへの対応は、毎日が試行錯誤の連続。国民のためにより良いと思えば、経緯にとらわれず、迅速に対応を改めていくことも政治の役割」などと話した後、具体的な対策について列挙した。 【動画】岸田首相が会見 臨時国会が閉幕
オミクロン株濃厚接触者は宿泊施設で14日間待機
新たな変異株「オミクロン株」への対応強化を目的に、11月29日から1か月をめどに始まった外国人の新規入国を原則禁止している水際対策については「『オミクロン株』の感染力、重症化リスクなどに関する科学的評価が未だ確立していない」ことを理由に、しばらく延長することを明らかにした。 また、感染封じ込め対策を強化するため、すべての国内感染者に「オミクロン株」の検査を行うほか、濃厚接触者に対しては、自宅ではなく宿泊施設で14日間待機することを要請する方針を示した。 このほか、医療従事者、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者を対象に3回目のワクチン接種を前倒しで行うこと、160万回分を確保しているメルク社の飲み薬を薬事承認が得られれば年内から医療現場に届け、ファイザー社の飲み薬200万回分も来年の早い時期から医療現場に届けられるよう準備を進めることも明言した。無料検査体制の抜本強化も掲げ、ワクチン接種を受け入れられない人を対象にした予約不要の無料検査を年内から全都道府県で開始するとした。 一方、新型コロナウイルスの影響で経済的に困窮している人などへの対策として、「12月28日に『孤独・孤立対策』の重点計画を取りまとめる。官・民・NPOが連携し、生活困窮者支援、自殺防止、子供の貧困などの問題に取り組む」とした上で「何か悩みのある方は、一人で抱え込まず、ぜひ国や自治体、NPOの相談窓口に連絡してほしい」と呼びかけた。