俳優・佐津川愛美が「映画を作る人たちのインタビュー」をして気づいたこと
俳優の佐津川愛美さんが、2024年、デビュー20周年を迎えた。20年と経歴は長いが、まだ34歳。2005年映画『蝉しぐれ』でのデビュー以来、数々の映画・ドラマに出演。NHK朝ドラ『ちむどんどん』では養豚場の娘・清恵役など、「あ、このドラマにも出ている」と、期せずして出会うことの多い俳優のひとりだ。2022年には、『夫婦円満レシピ~交換しない?一晩だけ~』(テレビ東京系)でドラマ初主演を果たしている。 【写真】可愛すぎる!『蝉しぐれ』でデビューしたばかりの佐津川さん デビュー20周年を記念し、今年は、東京・高崎・静岡で、自身の過去の出演作や監督作品などを上映する映画祭「佐津川愛美映画祭」を開催。12月14日(土) には、名古屋・ミッドランドスクエアシネマでの開催が予定されている。さらに、今年10月には、佐津川さんが映画制作者・関係者に取材を行い、そのインタビューをまとめた書籍『みんなで映画をつくってます』(高崎映画祭発行)を上梓した。 佐津川さんが、“映画を作る人たち”のインタビューをして気づいたこととは? そもそもなぜ“映画を作る人たち”をフィーチャーしようと思ったのか。じっくりと話を聞いた。
デビュー20周年記念の映画祭
本を作ろうと思ったのは、デビュー20周年を記念した「佐津川愛美映画祭」がきっかけだったという。 「小中学生の時、新体操をやっていて地元のクラブチームに属していたのですが、その時の後輩が、イベントの企画運営のお仕事をしているんです。以前から「いつか愛ちゃんの映画祭をやりたい」と言ってくれていて、20周年を機に開催させていただくことになりました。パンフレットをどうしようかということになったのですが、私の過去を振り返ったところでどうなのかな、みたいな気持ちがあって(笑)。それならば、今までずっとやりたいと思っていた、映画業界のさまざまなお仕事のことをみなさんに知ってもらい、若い世代の方が映画業界に興味を持ち、目指したいと思ってもらえるような本を作りたいと思ったんです」(佐津川さん・以下同) 「映画界が過渡期にある今、これからの映画づくりを考えていく本にしたかった」と佐津川さんは語る。 「14歳の時、『蝉しぐれ』という映画でデビューしました。その時、現場では⼤⼈たちがひとつの画をつくるために、⼀⽣懸命、それぞれの仕事をしていることに感動して、映画に携わる仕事をしていきたいと強く思いました。でも、映画業界って少し閉鎖的というか、ヴェールに包まれている部分があるという印象があるのかなと。映画は、たくさんのスタッフやキャストが力を合わせて、最後にお客さまに見てもらうことで成り立っています。そんな映画に携わる方たちのインタビューを通して、映画づくりのさまざまな側面を知ってもらいたいという思いはずっと抱いていたのですが、なかなかチャンスがなくて、ようやくその機会がめぐってきました」