【ABC特集】広大なお屋敷が「0円物件」に 「売るに売れない」”負”動産に所有者「タダでも買って欲しい」 急増する相続放棄に意外な落とし穴も
(グリーン司法書士法人・山田愼一さん) 「過疎地となると売却するといっても買い手がつく可能性が低くて。そういう物件しかない相続だと、取得したくないということで相続放棄を検討される方は一定数います」 相続放棄の相談は、この司法書士事務所でも毎月100件以上、来ているそうです。 (グリーン司法書士法人・山田愼一さん) 「負債が相続する財産より多い場合だと、相続放棄されるのが一番メリットがあります」 「お亡くなりになる方の数があと10年近くは増えていくと統計上はなっていますので、今後相続放棄が増えるのは間違いないと思います」
相続放棄はメリットがある、といってもそんなに簡単ではありません。そのため司法書士に依頼するのが一般的ですが、その費用は1万2000円から8万5000円ぐらいといわれています。また意外と知られていませんが、相続放棄には期限があります。それが相続することを知ってから3カ月以内です。期限を超えると放棄ができなくなります。
相続放棄をしたとしても、それで終了ではありません。放棄しても家屋や土地はそこに残りますので、例えば空き家が火事になって周辺に延焼などした場合は、責任を問われる恐れがあります。相続放棄後も管理義務が残るのは「現に占有している」者。つまり「事実上、支配や管理をしている」状態だと相続放棄後も管理しなければなりません。 子や孫に”負”動産を残すことでいいことは何一つありません。生きている間に整理できるのであれば、しておいた方が得策といえます。
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