メイウェザーが来年2月28日に東京ドーム総合格闘技イベント「MEGA」参戦決定。注目対戦相手は朝倉未来が最有力
そもそもJBC(日本ボクシングコミッション)は、管轄するボクシングの試合と格闘技イベントとの合体を認めておらず、バンタム級の井上とスーパーウェルター級のメイウェザーでは階級が7階級も違う。たとえエキシビションであっても、これから4団体統一を目指す井上が受けるはずもない“空想の話”だが、「今いただいた名前(井上)は詳しくはわからない。彼とやるとなれば、チームと相談して準備、研究を進めてやりたい」と、メイウェザーも生真面目に返答をしていた。ちなみにメイウェザーは、自らが選ぶパウンド・フォー・パウンド(階級関係なしの最強ランキング)の3位に井上をリストアップしている。井上を知らないはずはなく、おそらく突然、出された日本人名と人物が一致しなかったのだろう。 ファンの注目は対戦相手である。 壇上に上がった大会を主催するMEGA製作委員会の徳弘浩平氏は、「日本人選手。歴史あるドーム開催。一番盛り上がるカードにしたい」とだけ話し具体名を口にしなかった。 だが、某関係者が、こう証言した。 「ボクシング界との関係を悪化させたくないのでボクサーはない。相手はRIZINの選手。21日次第です」 RIZIN? 21日? ズバリ水面下で交渉の進んでいる最有力候補はYouTuberとして約160万人の登録者数を誇り、RIZIN7連勝中の朝倉未来だ。 朝倉は21日に大阪城ホールで開催される「RIZIN.25」で修斗世界フェザー級王者の斎藤裕(33、パラエストラ小岩)と初代RIZINフェザー級タイトルを争う。もちろん、そこでRIZINのベルトを腰に巻くことが、メイウェザー戦実現の最低条件になるのだろうが、朝倉は、今の日本の格闘技界を代表する顔だ。 しかも朝倉の目も世界へと向いている。 先日行われたRIZINの公開練習では、「強さを証明したい。夢を追うのもありかなと。RIZINとの契約があるので簡単にUFCに行きたいと言って行けるものじゃないが、流れの中で挑戦する機会があれば行きたい」と、世界最高峰の格闘団体「UFC」への挑戦の考えがあることを明かしていた。ASAKURA MIKURUの名前を世界にアピールするには、その一挙手一投足がニュースになるメイウェザー戦は絶好のチャンスだろう。 ルールについても主催者の代表は、「対戦相手が決まっていないので決まってからの調整になるが、ルールは大変重要な要素。双方が納得するルールで行いたい」と話すに留めたが、関係者の話を総合すると、ボクシングルールに落ち着く予定。 メイウェザーは、2年前に那須川と戦った際にも、3ラウンドのボクシングルールによるエキシビションマッチでキックを放った場合に備えて億単位の罰金を設定するなどしてまで「自分が勝てる」領域のボクシングルールにこだわった。2017年8月に行われたUFCの元2階級王者、コナー・マクレガー(アイルランド)との一戦は、エキシビションではなく、マクレガーが、ボクシングライセンスを取得して行った“ガチ“のボクシングのノンタイトル12回戦だった。主催者は、すでに「契約を締結した」と言うが、おそらくボクシングルールの条項は、そこに加味されているのだろう。