久保建英が入団会見でビジャレアル移籍を「最高の選択肢だった」と語った真意とは?
何が19歳の俊英の背中を押したのか。 レアル・マドリードから同じラ・リーガ1部のビジャレアルへの期限付き移籍が決まった、日本代表MF久保建英が11日に現地で入団会見に臨み、引く手あまた状態だったオファーのなかから、このチームを選んだ理由に関して「最高の選択肢でした」と即答した。 「僕も家族も代理人も、全員がそう考えました。ビジャレアルのオファーが最も素晴らしかったからこそ、僕はいまここにいます。最高の選択であったことを、証明する必要があると思っています」 スペイン東部バレンシア州にある、人口わずか5万人の小さな町ビジャレアルが沸き立った。約2万5000人を収容する本拠地エスタディオ・デ・ラ・セラミカ内で、正午(日本時間午後7時)から始まった入団会見。グレーのジーンズに黒いポロシャツ、そしてクラブカラーの黄色いマスク姿で会場に姿を現した久保が、ネイティブレベルにある流暢なスペイン語で新天地における第一声を発した。 「まず何よりもこの素晴らしいチームの一員になれたことを嬉しく思っています。個人としてもチームとしても、素晴らしいシーズンにできることを願っています」 FC東京から昨年6月にレアル・マドリードへ加入した久保は、昨シーズンが開幕した直後の同8月下旬にマジョルカへ期限付き移籍。チームにフィットするまでに時間を要したものの、ラ・リーガ2部に降格したチームで最終的には35試合に出場して4ゴール4アシストの成績を残した。 登録および出場がともに3人までとなっているEU圏外枠が、レアル・マドリードではすでに埋まっている。ゆえに9月に開幕予定の新シーズンでも久保を期限付き移籍させ、さらに1年間の武者修行を積ませる青写真が描かれていたなかで、久保自身はマジョルカでの日々をこう位置づけていた。 「経験というものが一番大きいかな、と思います。スペイン1部(の戦い)に慣れたことは、大きなアドバンテージになるかな、と思っています」 久保が言及したアドバンテージと、短期的な目標として定める「レアル・マドリードで大きなことを成し遂げたい」とを結んだときに、ビジャレアルを新天地に選んだ理由が浮かび上がってくる。マジョルカの一員として2度対戦したビジャレアルに対し久保はポジティブなイメージを抱いていた。 「常にボールをキープされていたので、プレーリズムについていくのに苦労しました。ビジャレアル戦が最も苦しかった試合のひとつでした。それが逆になることに対して大きな興奮を感じていますし、モチベーションが上がっています」