久保建英のセビージャ移籍は破談…仏専門誌に語った本音とは「目標はレアル・マドリードでのプレーだと常に言っている」
世界年間最優秀選手に贈られるバロンドールを主催する、ヨーロッパで最も権威のあるサッカー専門誌『フランス・フットボール』の公式ウェブサイトに、ちょっとした“異変”が起こっている。 日付が8月1日に変わった時点のトップ記事は、パリ・サンジェルマンとリヨンによるフランスリーグカップ決勝へのプレビューを兼ねた、歴代決勝戦におけるベストゴール10傑。これに続く記事として、新シーズンへ向けた去就が注目を集める久保建英のインタビューが掲載されているのだ。 記事のタイトルとなった「ピッチの上でもシャイなようでは、より大きな成長は望めません」は、久保がSNSと大きく距離を置き、メディアの前では恥ずかしがり屋の一面を見せる点をインタビュアーから直撃された直後に、久保本人から返ってきた言葉の一部が採用されている。 「ピッチの上でシャイになったことはありません。サッカー選手はピッチの上で、常に自分自身を表現する必要があるからです」 これに続けてタイトルになった言葉を紡いだ久保は、ピッチを離るとどうしてもシャイになってしまうことを認めながら、巧みな切り返しを見せることも忘れなかった。 「年齢を重ねるにつれて、新しい顔も見せられると思っています」 レアル・マドリードから期限付き移籍したRCDマジョルカで、ラ・リーガ挑戦1年目の久保は威風堂々とした存在感を放ち続けた。スペイン語をネイティブレベルで駆使できる特異なコミュニケーション能力と、FC東京時代から自らに抱き続けてきた自信が、ピッチ上の久保を豹変させてきた。 マジョルカは2部へ降格したが、35試合、計2305分間出場して4ゴール4アシストをマークした久保は、最終的に140回を数えたドリブル回数がラ・リーガ1部全体で堂々の5位にランクされた。 「ラインの間や密度の高い中央でボールを受け、まずは1対1を仕掛けて、最後には決定的な仕事をするのが僕の好きなプレーです」 インタビュー中でドリブルの位置づけをこう語った久保は、ドリブルのルーツを含めた自身の過去・現在・未来にまで踏み込んで言及している。 「僕のドリブルテクニックは、これまでサッカーをしてきたなかで学んだことのすべてです。子どものころは朝8時から日が暮れるまで、ずっとサッカーをしていました。それでも疲れなかったし、飽きなかったのはサッカーが僕の情熱であり、小さなころから僕の人生の大部分を占めていたからです。僕にはまだ何年もあるので、さらに改善できる余地がある。それは非常にいいことだと思っています」