なぜ久保建英の新天地にビジャレアルが本命浮上したのか?
さまざまなクラブの名前が報じられては消えてきた、日本代表MF久保建英の来シーズンの期限付き移籍先として、2019-20シーズンのラ・リーガ1部で5位に入ったビジャレアルが本命に浮上した。 スペイン国内で2番目に発行部数が多いスポーツ紙『アス』が3日(日本時間4日)に、久保の新天地候補がビジャレアル、グラナダ、オサスナ、セルタ・デ・ビーゴに絞られた最新情報を掲載。首都マドリードに拠点を置き、久保の保有権をもつレアル・マドリードに関するニュースが多いことで知られる同紙は、4つのクラブのなかでビジャレアルがポールポジションにつけていると報じた。 昨年6月にFC東京からレアル・マドリードへ加入した久保は、2019-20シーズンが開幕した直後の同8月下旬にマジョルカへ期限付き移籍。新型コロナウイルスによる中断前から中盤の右サイドで代役の利かない存在となり、最終的に35試合に出場して4ゴール4アシストをマークした。 残念ながらマジョルカは2部へ降格し、久保の期限付き移籍契約も満了した。しかし、レアル・マドリードのEU圏外枠がすでに埋まっている関係で、マジョルカよりもレベルが上がる他のクラブで引き続き武者修行を積む方針が固められていた久保のもとには、ヨーロッパの名だたる強豪や名門を含めた、実に30に達するクラブから興味や関心、そしてオファーが寄せられたとされる。 最も新しいクラブとして、ブンデスリーガ1部を8連覇中のバイエルン・ミュンヘンがオファーを出したものの、レアル・マドリードと久保は応じなかったと『アス』は報じている。背景にはラ・リーガ1部でのプレーを継続させたい久保の意向がある。先にインタビュー記事が掲載された、ヨーロッパで最も権威のあるサッカー専門誌『フランス・フットボール』で久保はこう語っている。 「世界最高のリーグのひとつでサッカーができることが、本当に好きなんです」 ならば、ラ・リーガ1部勢のなかでビジャレアルが本命に浮上したのはなぜなのか。答えはレアル・マドリードと久保が新天地に求める条件を、ほぼすべての面で満たしているからに他ならない。