平峰一貴(No.12 MARELLI IMPUL Z)「3位表彰台で終われて本当よかったな。でもやっぱり淋しいな。」 | SUPER GT 2024 第5戦(最終戦) 鈴鹿サーキット【SUPER GTあの瞬間】
だから、どんなふうに来るかなと思ってたんですが、あのときは130Rで……確かGT300のオレンジ色のベンツ(22号車)に引っかかってたんですよね。で、『あっ! 引っかかってる』と思って……。で、130Rで(100号車と前方車両との間が)詰まったところを、僕はほぼ全開で130Rを抜けてきて近づいたんです。でも、『すげえな』と思いました。そう、よく(山本がうしろを)見てるなと思って……(苦笑)。インに飛び込もうかなと思ったんですけど、その一瞬で『こいつ絶対入ってくる』と思われたのか、きちっと(イン側の走行ラインを)閉められちゃって(笑)。そこで、『じゃあ、僕はアウトから行きます!』って感じで行って、うまく抜くことができましたね。
── 一瞬の逆転シーンなのにも関わらず、こんなにいろんなことがあったとは! 山本選手とのバトルになると、“別のスイッチ”が入ってしまう感じですね。
平峰:そうです! 別のスイッチが入っちゃいますね(笑)。(鈴鹿からの)帰りの電車でも、実は一緒だったんです。帰りの近鉄の電車で僕らは座るとこがなくて、山本さんと牧野選手とバゲットさんと僕の4人で立ちながら名古屋に帰ってきてたんですけど、そこでも一緒に楽しく喋ってて。楽しかったですね。なんか、すごいフェアなバトルだったし、いつもでアグレッシブなバトルですごい楽しいですね。山本さんには何回も抜かれたことがありますが、そのときは『くーっ、ちくしょーっ』と思っていても、やっぱり楽しいです。山本さんからは、『抜くんじゃねぇよ』って言われちゃうかもしれないですけど。今回、僕は(抜けて)良かったですね。
── ところで、今大会はTEAM IMPULを長らくスポンサーなさったカルソニック、今のマレリとしてのラストレース(※)でもありました。そのぶん、なんとしても表彰台を! という思いがあったと思います。2022年に“カルソニック”の名前がついたクルマでタイトルを獲り、この鈴鹿では、“マレリ”として3位表彰台を果たせたことで、“有終の美”に繋がったのではないでしょうか? ※10月23日、ホシノレーシングとマレリが共同声明を発表。2025年2月での契約満了を迎えるにあたり、TEAM IMPULとのスポンサー契約の終了が明らかとなった。