平峰一貴(No.12 MARELLI IMPUL Z)「3位表彰台で終われて本当よかったな。でもやっぱり淋しいな。」 | SUPER GT 2024 第5戦(最終戦) 鈴鹿サーキット【SUPER GTあの瞬間】
── バゲット選手とのコンビも3年目。平峰選手だからこそ知り得るバゲット選手の“側面”みたいなものをなにかご紹介いただけますか?
平峰:バゲットさんって、ほとんど東京で運転しないんですよね。例えば都内であったりとか、どこか行くにもほとんど一緒に合流して、僕がいつも運転して行くんです。『東京を運転するのは、僕は苦手だ』って。『クルマが多いし、高速もぐねぐねしててわかりづらいし、トラックも多くて怖いから俺は運転したくない』とよく言うんですが、ただただ運転するのがめんどくさいから、僕にいつも運転させてるんだろうなと思って(笑)。例えば、横浜にあるニスモに行くときも、都内で合流してほとんど一緒に行ってるんです。僕がほぼほぼ運転手です。ということで、バゲットさんは、とにかく東京での運転が苦手です。まぁ僕は運転が好きなんで、別に何の互いに苦もなく過ごしてますけどね。バゲットさんは僕のことを“プライベートタクシードライバー”って言ってるし(笑)。でも、3年一緒にコンビを組んで、いろんな話をしていくなかで、彼のドライバーとしてのすごさもそうですし、人としての良さであったりとか、いろんなところを学んだ3年間でした。
── レース中のスティントでの見どころとしては、No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GTの山本尚貴選手とのバトルだと思います。以前もこういうシーンがあったと記憶していますが、今回はどこでどのように逆転しようと狙っていたのですか?
平峰:あれはですね……ほぼほぼ自分のスティント前半ぐらいで、『100号車だ! 山本さんだ!』と思って走ってました。僕、山本さんと走ることが多いんですよね。(100号車の)牧野(任祐)選手は結構バゲットさんと一緒にバトって(バトルをして)楽しそうにやってるんですけど、僕も結構山本さんと一緒に走って楽しかったりするんです。(前を走るのが)山本さんだと思ったので、『追いかけたいな、一緒にバトルしたいな』と、がんばって喰らいついていたんですが、途中、僕がトラフィックに結構運悪く嫌な感じで引っかかっちゃって離れちゃったんです。『あーっ、山本さんが逃げちゃう……』と結構焦ったんですけど、『いやいや、絶対諦めない。絶対最後まで喰らいつく』と思ってがんばりました。そしたら、途中から山本さんも、ちょっとずつトラフィックで運が悪かったりしたのか、また(車間が)近づいてきて。なにかあれば射程圏内まで行けるんじゃないかと思い、ずっと喰らいついて行きました。どこで狙うというより、どこでも入ってやろうと思ってましたね。結構、山本さんもいやらしいブロックをしてくるんで、すごい楽しいんですよ。