給食も原因?小2の夏から息子が不登校。学校に「すみません」と言ってしまう理由
言葉で伝えることが苦手な息子
ジュンヤくんは保健室で勉強したり、給食を食べるなどして過ごした。保健師も優しく接してくれた。彼らに対し「息子が学校で初めて自分を出せるというか、安心して話せる大人ができたのは大きかった」とサクラさんは感謝する。 実は、最初に1週間休んだときに発達検査を受けた。特性は何もないという結果だった。検査結果とともに、池添さんから「自分が困ってることを言葉で伝えるのがちょっと苦手かもしれんな」と言われた。そして「苦手なことや困ってることを、お母さんが代わりに先生に伝えてあげたらいいんちゃうかな」と提案された。 「私にとっては意外なことでした。息子はどちらかと言えばおしゃべりなほうだったので、自分の困りごとを言えてないなんて思っていませんでした。でも、それまであったさまざまなことを思い返すと、何か困ったり、しんどいことを先生には言えなかったんだなっていうことに気づきました」とサクラさん。ジュンヤくんは小さいときから卵アレルギーがあった。除去してもらってはいたが、給食に卵のメニューがある日は「行きたくない」。泳げないからかプールがある日も「行きたくない」と渋った。 その都度親のほうから困りごとを伝えたが、3年生の担任からは「お子さんに自分で言わせてください」と言われた。サクラさんは「それが言えないから困っていたわけで。でも、先生からすれば、自分で言ってくるのは小学生だから当たり前っていう考えなんだろうと思いました」と振り返る。 このように教師側の「言えて当然でしょ」という認識が、子どもにとってはプレッシャーになるのかもしれない。サクラさんも「そうなんです。それが『学校行きたくない』に繋がっているのに、それがなかなか伝わらない。きっと発達検査は普通というか、何かでこぼこがあるわけでもなくて、普通にお友達とも仲良く遊んだり、しゃべったりできる。それなのに学校に来ないのは、ただのわがままに見えるんでしょうね」と、その辛さを吐露した。