頼むから出ていってくれ…年金月27万円・貯金3,000万円の60代仲良し夫婦、38歳ひとり息子の「一緒に住もう」に歓喜→わずか2年で大喧嘩。それでも同居をやめないワケ【FPの助言】
自分たちにもしものことがあった時の安心感や、子育て、家事の負担軽減など、親と子それぞれにメリットの多い二世帯住宅。しかし、実際には「後悔している」という話を聞くことも少なくありません。いったいなぜなのでしょうか? 親子の同居や二世帯住宅購入を決断する前に知っておきたい“思わぬ落とし穴”について、事例をとおしてみていきましょう。株式会社FAMORE代表取締役の武田拓也FPが紹介します。 【マンガ】貯金2,000万円の45歳・元サラリーマン…“築40年・家賃3万2,000円のボロアパート”で始めた「理想の暮らし」
息子からの提案で二世帯住宅に…気づけなかった“落とし穴”
68歳のAさんは元公務員で、3年前に仕事を完全に辞めてから年金生活を送っています。2つ年下の妻Bさんとは非常に仲がよく、近所でも評判です。 真面目で責任感の強いAさんは、現役時代は仕事に専念しており、妻のBさんに苦労をかけていたという思いがありました。Bさんは特に趣味はありませんが、応援しているK-POPグループの“推し活”が生きがい。コロナが落ち着いてからは韓国にも足を運んでいました。 そんなA夫妻には、ひとり息子のCさんがいます。Cさんは2年前に職場で出会った同い年の女性と結婚。翌年には双子を授かり、1LDKの賃貸物件に4人で暮らしていました。 双子の面倒をワンオペで見ていたCさんの妻Dさんの負担は重く、インフレによる生活費の負担も悩みの種。身体的にも経済的にも苦しい状況です。 さらにCさんは仕事が長続きせず、職を転々としており、現在の年収は400万ほど。そのため、双子の学費や自分たちの老後資金のことで不安が募ります。 ある日、DさんがCさんに「お義父さんたちと一緒に生活したら楽になるんじゃないの?」と聞いたことで、Cさんは両親との同居を考えるようになりました。 数ヵ月後、年末年始にA夫妻のもとにC家がやってきました。夕食時、少し緊張した面持ちのCさんが「親父もそろそろ70代になるから心配だし、なにより孫たちと過ごす時間も増やせたらと思ってさ。よかったら、一緒に住もうよ」と切り出しました。 Bさんは可愛い孫たちと暮らせることに歓喜。Aさんも驚きと喜びを隠しながら、「近いうちにこの家のリフォームを考えていたけれど、一緒に住むならいっそのこと、二世帯住宅にするか」と、一緒に住むために実家を建て直すことに。話し合いの結果、Aさんが頭金として1,500万円、Cさんが2,500万円のローンを組みました。 予算と敷地の兼ね合いもあり、玄関と浴室は1つ、キッチンは2つで居住スペースは親子で別々という間取りに。最初は問題なく生活していたA夫妻とC家。しかし、幸せな日常は長く続きませんでした……。
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