W杯予選延期が森保Jに与える影響は?
森保一監督をはじめとする現場は、ミャンマー戦の代わりに国際親善試合の実施を希望している。しかし、外国人の新規入国とアスリートトラックの運用がセットで解禁されなければ、対戦国の入国も、あるいはヨーロッパ組の招集も難しい。それでも状況が変わったときのために、代表チームの強化にふさわしい対戦相手の選定を含めて、マッチメークの準備を進めていく。 9月の国際Aマッチデーからアジア最終予選をスタートさせる日程から逆算する形で、AFCは通常よりも期間が長く設定され、最大で4試合を組める5月31日から6月15日までの次回国際Aマッチデーで、2次予選の残り4試合を終わらせて欲しいと各国協会へ要望している。 すでにJFAは6月7日にタジキスタン代表を、同15日にキルギス代表をともにパナソニックスタジアム吹田に迎える日程を発表している。ミャンマー戦の代替日も、モンゴル戦が再延期になった場合も、対戦相手未定の状態でキリンチャレンジカップの開催が発表されている6月3日(札幌ドーム)か、または同11日(ノエビアスタジアム神戸)におそらくは組み込まれていく。 一方で新型コロナウイルス感染拡大が収束していない事態を見すえて、AFCは従来のホーム&アウェイ方式ではなく、国際Aマッチデーにおけるセントラル方式での集中開催の検討も開始している。 2019年9月からスタートしたアジア2次予選で、日本は無傷の4連勝、得点13に対して失点0でグループFの首位を独走している。相手国との実力差で言えば突破はまず間違いないが、ただでさえ活動日程が限られる代表チームが置かれた状況と、強敵が集結する最終予選の突破を考えたときに、2次予選の残り4試合は結果だけでなく、強化をも求める意味合いも帯びてくる。 そして万全の態勢で強化を図るためにはヨーロッパ組の招集を含めて、ベストメンバーのもとで戦っていく必要がある。予定通りホームでの開催となっても、あるいはセントラル方式での集中開催となっても現場から届けられる要望を可能な限り満たしたい。来年冬に待つカタールワールドカップの舞台で戦うためにピッチの外での戦いも続いていく。 (文責・藤江直人/スポーツライター)