なぜ浦和レッズの指揮官は規律違反のMF柏木陽介を「チームに受け入れることができない」と厳しく批判したのか?
浦和レッズの「10番」を背負う33歳のベテランで、日本代表でプレーした経験もあるMF柏木陽介が、クラブ内の規律を繰り返し破ったとして退団する可能性が出てきた。 柏木は沖縄・金武町でトレーニングキャンプが行われていた今月4日の午後4時から6時ごろまで、元日本代表FW杉本健勇とともに飲食店を借り切って外食していたことが発覚。新型コロナウイルス感染防止策として近隣のコンビニエンスストア以外への外出および外食を禁止したクラブの規律に違反したとして、6日からの練習離脱と厳重注意および罰金処分を科されていた。 急きょ実施されたPCR検査でともに陰性が確認されたなかで、杉本は帰京後の10日からさいたま市内で再開された練習へ復帰した。しかし、昨秋にも新型コロナウイルス禍において禁止されていた、家族以外の知人との会食が判明して厳重注意処分を受けていた柏木は、現時点で練習への復帰時期は未定のままとなっている。 12日の練習後に行われたオンライン取材で、メディアから柏木を再び受け入れる可能性の有無を問われた浦和のリカルド・ロドリゲス監督は、今後に対して極めて厳しい考えを示した。 「杉本と柏木の違いは(規律違反を)繰り返したという部分です。彼への処分についてはまだ結論が出ていませんが、私の考えはクラブに伝えました。正式に決まればクラブからみなさんにお伝えすることになりますが、私個人としては彼が今回取った振る舞いは受け入れることができません」 個人的に受け入れられないとはイコール、今後も練習を含めたクラブの活動に復帰させない方針を指す。浦和在籍12年目で、2018シーズンからはキャプテンを2年間務めた柏木の退団も考えられるなかで、フロント側へ伝えた考えをあらためて問われたロドリゲス監督は、今シーズンから指揮を執る浦和の新しいスタイルを作り上げていく上で絶対に譲れない、哲学にも通じる思いを明かした。 「いまはチーム作りをしているところですが、そのためには団結力と規律が重要だと思っています。そのなかで繰り返しこのような行動をしてしまった選手がいるということに対して、私が見る限り、クラブのなかにも疲れを感じている人たちがいるように思います」