第164回芥川賞受賞会見(全文)宇佐見りんさん「ただひたすら目指すものを書いていく」
今一番、誰にこの喜びを伝えたいか
テレビ朝日:受賞おめでとうございます。テレビ朝日の古武家と申します。 宇佐見:ありがとうございます。 テレビ朝日:今、こうやって受賞されて、今一番、誰にこの喜びを伝えたいでしょうか。 宇佐見:たくさんいるんですよね。誰に。メッセージとかで伝えたりはしたんですけど、家族とか、普段お世話になっている方とかにはもうかなりお伝えしたんですけど。私はすごく尊敬している学校の先生とかには、なかなか、もちろんご存じの先生方もいらっしゃると思うんですけど、高校生のときにお世話になった方とか、教員の先生で、やっぱり自分の中で目指すものが書けたら報告したいなっていうふうにずっと思ってた先生がいて、いらっしゃって、まだ、でもお伝えできてないんですよね。知ってはいると思うんですけど。なので、伝えたい気持ち半分、まだまだ頑張るぞという気持ちも半分という感じです。 テレビ朝日:直接伝えるのが一番だと思うんですけども、もしその先生に掛けたい言葉としては、なんて言いたいですか。 宇佐見:うわー、どうしよう。言葉といいますか、自分が納得した作品を読んでもらいたいです。 テレビ朝日:ありがとうございます。 宇佐見:ありがとうございます。
本当にありがとうございますって言いたい
司会:ありがとうございます。これにて質疑応答のほう、記者会見のほうを終わらせていただきますが、宇佐見さん、最後に、言い残したこと、あらためておっしゃりたいことがありましたら。いかがでしょうか、一言。 宇佐見:言い残したこと。うーん。まだこの受賞、連絡をいただいて間もない状態なので、すごくいろんな方からメッセージ受け取ったりとかしたんですけど、受け取ったよっていうことは言いたくて、読んでくださっている方とか、いつも応援してくださってる方も含めて、お礼を言うのは結構、なんだろう、そういう機会が少ないので、本当、本当にありがとうございますって言いたいです。こういうときに伝わる言葉をなかなか選べなくて心苦しいんですが、そんな感じです。 司会:本当にありがとうございました。宇佐見りんさんでした。どうもありがとうございました。 宇佐見:ありがとうございます。 司会:これにて記者会見を終わらせていただきます。 (完)【書き起こし】第164回芥川賞受賞会見