【ABC特集】「本当は大地と一緒にやりたかった」病気の子ども支える“レモネードスタンド” 13歳小児がんの弟を失って5日…兄が闘病仲間らとチャリティー実現
小児がんの子どもたちを支えるためのチャリティーイベントが、兵庫・丹波篠山市で14日、開催されました。がんで治療中の子どもたち、がんサバイバーの子どもやそのきょうだいたちが主役となったメンバーが企画。寄付金を集めるためにレモネード(1杯400円)を販売しましたが、目標数を大きく超える400杯以上を売り上げました。 最後はメンバーの1人で、準備中の今月9日に13歳でお空に旅立った少年を悼み、さらなる活動に向けて取り組むことを誓い合いました。 【重い病気と闘う子どもたちが笑顔に】女優・本上まなみさんが見た“こどもホスピス”【アスミライプロジェクト】
「おいしいレモネードがありますよ~!」 14日の丹波篠山市・丹波伝統工芸公園の一角で、子どもたちの元気な声が響きました。この日集まったのは闘病中だったり、小児がんを克服した入りした子どもや、そのきょうだい・家族のおよそ30人。その中心に大阪・豊中市の高校1年生・土井颯大(そうた)さん(16)がいました。 「レモネードスタンド」はアメリカの小児がん患者の少女が、がん研究を支えるためにと自宅の庭でレモネードを販売し、その売り上げを寄付したことがきっかけに世界的に広まった活動で、今や国内でも小児がん支援のシンボル的な取り組みとなっています。 レモネードを仲間と売りながら、颯大さんは時折、傍らに置いたお骨箱を優しくなでていました。
颯大さんの3歳年下の大地さん(13)は、5歳の時から小児がんの一つ「神経芽腫」と闘病してきました。手術や移植、抗がん剤治療で入退院を繰り返し、満足に学校生活を送ることはできませんでした。「それでも大地は治療をがんばっているのに、自分は何もできていないというもどかしさがずっと心の中にあった」と颯大さんは打ち明けます。 そんな颯大さんが「『きょうだい児』(病気や障害がある子のきょうだい)で小児がん支援の活動をすることで、自分に自信が持てるんじゃないか」と考え、進めてきたのが「レモネードスタンド」でした。そのアイデアを知って、大地くんも「俺もたくさんの寄付を集めたい」と楽しみにしていたといいます。