13歳で空に旅立った弟へ・・・小児がんのこどもたち支える”レモネードスタンド” 14日に開催
(颯大さん)「同じ気持ちを抱えている子たちが集まって、きょうだい児で小児がん支援の活動をするということで自分に自信が持てたりするんじゃないかなって」 そんな時、母・かおりさんがSNSでの交流を通して、丹波篠山のテイム一家と出会いました。イギリス出身のテイム・ギャレスさんと由香さんの次男、ジョージさん(11)も脊髄腫瘍という小児がんの患児。今でこそ手術の成功と体に合った薬の効果で元気を取り戻しましたが、大地さんと同じ大阪市内の病院で入院生活を過ごしていた時期がありました。
(大地さんの母・かおりさん) 「大地の入院中に由香さんが来てくれて意気投合したんです」 (ジョージさんの母・由香さん) 「大地くん一家と出会う前から、レモネードスタンドをやってみたいという気持ちはあったんですがなかなか1人ではできなくて。一緒にやりたいねって」
颯大さんのレモネードスタンドへの熱意を知って、かおりさん、由香さんも強力にバックアップ。さらに自身が通う高校の先生らの励ましもあり、颯大さんはイベント開催時に設置するのぼりやチラシ、募金箱のデザインやキャッチコピーなどを自分で考え、形にしていきました。 (颯大さん)「デザイン系のことが好きなんで、自分で作ってやってます」 テイム一家の奮闘も奏功して14日の開催場所が丹波篠山市内で見つかるなど、順調に計画は進んでいましたが、その一方で、颯大さんの弟・大地さんの容態は少しずつ悪くなっていました。
(大地さん)「ちょっと寒いな」 レモネード作りの日、前夜から体調がすぐれずに参加をあきらめて病院に向かい、おばあちゃんと夜に家に帰ってきた大地さんは毛布にくるまっていました。ジョージさんと記念写真を撮るとき、大地さんは寒さのあまりレモネードを持つことはできませんでした。それでも大地さんはずっと、レモネードスタンドを楽しみにしていたそうです。
(母かおりさん)「大地のがんの初発の時から、家族みんなでがんばろうってやってきた。これまで大地は頑張ってきていて、今度はお兄ちゃんも頑張ろうとしている。だからみんなでレモネードスタンドを応援したいねってなってます」 しかし、レモネードスタンドの日まであと1週間となった今月7日。 大地さんは夜に激しい痛みなどを訴えて緊急入院。病室にやってきた多くのお友達とあたたかな時間を過ごし、9日朝、家族みんなに見守られながら、13歳の、懸命に生きた少年はお空に旅立ちました。