なぜ菜七子に憧れる2人のJRA女性ジョッキーはホロ苦デビューとなったのか…師匠採点は「30点」と「40点」
日本中央競馬会(JRA)では、藤田菜七子(23、根本康広厩舎)以来5年ぶりとなる2人の女性ジョッキー、古川奈穂(20、矢作芳人厩舎)と、永島まなみ(18、高橋康之厩舎)が6日、阪神、小倉で、それぞれデビューした。古川は阪神で計5レースに騎乗して5着が最高、小倉で計3レースに跨った永島は4着がベストで初勝利はお預けとなった。それぞれの“師匠”がつけた点数は「30点」「40点」と厳しいもの。2人は今日7日も阪神、小倉でレース出場する。
4キロの減量ハンデも生かせず
ホロ苦いデビューとなった。関西の厩舎に女性ジョッキーが所属するのは西原玲奈(現調教助手)以来実に11年ぶり。2人の同時デビューとあって注目度も高かったが勝負の世界は甘くなかった。ファンファーレが鳴り、阪神1レース「3歳未勝利1800mダート」では古川が自厩舎のラントで初陣に臨んだ。勝利度数50回以下の女性見習騎手への減量が適用され、JRA史上初の4キロ減での騎乗。出馬表には「★」マークがついた。 このレースでは、50キロの軽量となることからラントは前走13着ながら6番人気に支持されていた。ハンデをもらったが中団追走から勝負どころで置いていかれて10着に敗れた。 古川は、「もうちょっと位置を取れるように動かしていければ、良かったです。道中も、うながしながらで3コーナーで置いていかれました」と悔しがった。 続く、4レースは11番人気のボーヴィヴィエンヌでインをじりじり伸びての6着。5レースも7番人気のゲンパチミーティアで臨み、後方から少しだけ脚を伸ばしての6着だった。 この日最も期待されたのが「 4歳以上1勝クラス1400mダート」の7レースだった。騎乗したタケルラスティは3枠4番。休み明けの前走は11着に終わったが今回は3番人気の単勝7.2倍に支持された。スタートを決め、前半は積極的に3番手につけたが、ラストは流れ込む形でまたも6着。それでも、この日のラスト騎乗となった8レースでは7番人気のキングスタイルで5着と健闘、意地を見せた。 古川にとって気の毒に思えたのが、この日の5レースすべてが5番より内という”内枠デー”だったこと。一般的には距離ロスがない分、有利とされるが、デビュー当日に馬込みでの競馬を強いられたのは酷だったかもしれない。