日本ダービー!単勝1.5倍人気のコントレイルは父ディープインパクト以来の史上7頭目の無敗2冠馬となれるのか?
これまで皐月賞を1番人気で勝ち上がり、日本ダービーに向かった馬は1941年のセントライトから計21頭おり、2冠を達成したのは13頭。だが、2005年のディープインパクトを最後に出てきていない。記憶に新しいところでの2冠失敗は、2019年のサートゥルナーリアの4着。今回のコントレイルと同じく4戦4勝、G12勝と完璧な軌跡を描いていたが敗れた。 その先例は、気になる材料ではあるが、サートゥルナーリアの場合は、左回りが未経験で直前の乗り代わりとばたついた面もあった。しかし、コントレイルには、すでに左回りを経験し、圧倒的な走りを見せつけているという”強み”がある。 さらに、今年の皐月賞はメンバーのレベルが高く、10着のディープボンドが京都新聞杯を勝ち、14着だったビターエンダーがプリンシパルステークスを制している。となると皐月賞出場馬以外の別路線からの”下克上”も考えづらい。 コントレイルの相手は、皐月賞で死闘を演じたサリオスになりそうだが、このパターンで終わらないのもダービーの魅力である。ライバルの筆頭は、15番サトノフラッグだろう。コンビを組む武豊騎手は、「弥生賞の走りは父ディープを彷彿とさせるものでした。良馬場の方が良いと思う。コントレイルは強いが、競馬だからね。全部勝つのは難しい」と、深い言葉を残している。 さらに左回りがプラスと出そうなミルコ・デムーロ騎乗の9番ダーリントンホール、ダービー1本に絞って調整した3番ワーケアあたりが食い下がって来そうだが、逆転までは難しいのではないか。視界良好。ディープインパクトの最高傑作が父と同じ軌跡を無観客の府中のターフに描いてくれそうだ。 (文責・山本智行/スポーツライター)