河野・岸田・高市・野田4氏が共同会見(全文1)総裁選最大の争点は?
女系天皇以外の方法を検討すべき
産経新聞:幹事社、産経新聞の内藤です。国の根幹である皇室と憲法についてお聞きいたします。まず皇位継承について、4候補のご見解をお聞かせください。特に河野候補と野田候補は、いわゆる女性、女系天皇をお認めになるのかどうかも含めてお答えください。憲法に関してですが、重視される項目、あと当選されたあとのスケジュール感等々を教えていただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。 岸田:私からいいですか。それじゃあ私からお答えします。まず皇位継承につきましては、例外なく男系天皇が継承してこられた、こうした歴史あるいは伝統に鑑み、さらには日本人の皇室に対する見方、こういったことを考えますときに、女系天皇、私は反対です。なお、この安定的な皇位継承策については、旧宮家の男系男子が皇籍に復帰する案も含め、女系天皇以外の方法を検討するべきであると考えます。 そして憲法改正についてご質問がありました。私は憲法改正について時代の変化に対応した憲法改正をしっかり進めていくべきだと思います。どれを優先するのかという質問に対しましては、今、自民党がたたき台草案として掲げている4項目、自衛隊の明記、緊急事態対応、そして教育の充実、そして合区、すなわち1票の格差の問題、この4つの項目についてはどれも現代的な意味で重要な課題だと認識しています。この4つ、今現在掲げられている4つについては、しっかりと改正の取り組みを進めていきたいと思っています。そして次期総裁としての任期中にこの4項目について憲法改正の実現を目指していきたいと考えます。少なくとも任期中にめどは付けたいと考えます。以上です。
旧皇族の皇籍復帰を希望
高市:私ですね。まず男系維持についてのご質問でございます。やはり126代続いた、この男系の血統。これを私どもは皇統と呼ばせていただいておりますが、これはまさに天皇陛下の権威と正統性の源でもあり、世界の王室には比類を見ないものでございます。多くの国民の皆さまの誇りでもあり、また敬愛の情、この源でもあると言っていいと思います。私は男系維持、そのために工夫をしていく。先ほど岸田候補がおっしゃったとおり、旧ご皇族の皇籍復帰を希望いたしております。 それから憲法改正についてでございますが、当然、自民党から出ている4つの項目については党内で議論したものでございます。賛成でございます。特に私が重視をしておりますのは危機管理条項の部分。それから憲法9条。これは現在の非常に厳しい安全保障状況や、それからもう大変なリスクが発生した場合、今の感染症もそうかもしれませんが、大規模災害、テロ、こういった状況が発生した場合に一定の制限がなければ、国民の皆さまの命を守りきれない。こういう状況も生じるかと思いますので、ここをとても大切に考えています。 あとは公共の福祉という文言があちらこちらに出てくるんですけれども、自由や権利と公共の福祉のバランスということで、議員立法などをするときによく衆議院の法制局と言い合いになっております。もう少しこの公共の福祉の概念というものを明確化しなければ、必要な法律が作れないんではないかと、このように感じております。