「クボ、君には大きな潜在能力が」と伝えた久保建英16歳の返答は…“不動産業に転身”FWルーカスのFC東京とガンバ、日本愛「僕の人生の宝物だ」
Jリーグは「最高の選択だった。人生の宝物だ」
ブラジルのクラブで英雄となり、U-23に選ばれて五輪に出場しながら、当時では破格となる約33億円もの移籍金で渡ったフランスでは結果を残すことができなかった。キャリアの曲がり角で日本のクラブからオファーを受け、日本語を学んで日本に溶け込み、東京と大阪の強豪クラブで計9年半、プレーした。 率直に言って、もし彼が欧州で活躍していたら、セレソン(ブラジル代表)に選ばれていた可能性は非常に高い。そして、その先にW杯出場があったかもしれない。 それがわかっていながら、彼は「自分のキャリアの最も重要な時期を日本で過ごしたことに、全く後悔はない。自分にとって最高の選択だった」と言い切る。 Jリーグで結果を残したブラジル人の選手や監督からは、日本と日本人への愛着を表現する言葉を聞くことが多い。しかし、「日本と日本人が、どん底で喘いでいた僕を救ってくれた。僕は、日本で選手としても人間としても生まれ変わった」という彼の言葉に強い感銘を受けた。 ルーカスは引退後、地元での不動産業で成功しながらも――日本のフットボールの発展を心から願ってくれている。このような男を、我々日本人はいつまでも記憶に留めておくべきだろう。〈第1回、第2回からつづく〉
(「熱狂とカオス!魅惑の南米直送便」沢田啓明 = 文)
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