アトレティコ、96分のスルロット弾でバルセロナとの頂上決戦に勝利!ラ・リーガ首位で2024年を終える
21日のラ・リーガ第18節、モンジュイックを舞台としたバルセロナ対アトレティコ・マドリーは2-1でアトレティコの勝利に終わった。 【動画】バルサ打ち破る、スルロット劇的決勝弾! ラ・リーガ開幕7連勝でスタートダッシュに成功したバルセロナと、その後バルセロナが停滞している間に6連勝して一気に追いついたアトレティコ。勝ち点38で並んでいる両チーム、もしくは勝ち点37の3位レアル・マドリー(翌日にセビージャ戦を控える)のいずれかが、ラ・リーガ首位で2024年を終えることができる。 ヤマルを負傷で欠くバルセロナのフリック監督は、GKイニャキ・ペーニャ、DFクンデ、クバルシ、イニゴ、バルデ、MF後列カサド、ペドリ、前列ハフィーニャ、ガビ、フェルミン、FWレヴァンドフスキを先発で起用。対するアトレティコのシメオネ監督はGKオブラク、DFジョレンテ、ヒメネス、ラングレ、ガラン、MFジュリアーノ、デ・ポール、バリオス、ギャラガー、FWグリーズマン、フリアン・アルバレスをスタメンとしている。 バルセロナは自分たちのホームで、シメオネ監督率いるアトレティコ相手に17試合負けなし(シメオネ政権以前も含めれば18年間24試合負けなし)。この試合の前半もその相性の良さを見せつけるかのように、一方的に相手陣地でプレーし続ける。とりわけ、ガビの激しいプレスは大きな効果を発揮し、チーム全体に影響を与えた。たとえボールを奪われてもガビを中心にそれを奪い返し、アトレティコは長い時間自陣に閉じ込められている。 攻撃面では、ペドリがまるで踊っているかのようなプレーでチャンスを創出しながらも、前線の選手たちがフィニッシュの精度を欠き続けたバルセロナ。すると30分、ファンタジスタ自らスコアを動かした。ボックス手前までボールを持ち運んだペドリは、すぐ前方のガビにパスを送ってボックス内に走り込む。ターンするガビがトラップし損ねて、ヒールに当たったボールが完璧なリターンになると、背番号8は右足のシュートでオブラクを破っている。 対してビハインドを負ったアトレティコは、機能不全があまりに目立っていた。ヒメネスとラングレの頑張りでバルセロナの攻勢を何とか跳ね返しても、2ボランチのデ・ポール&バリオスはあまりに後方に位置していてビルドアップができず。前線のグリーズマンやフリアン・アルバレスは、ほぼ存在感を発揮することができなかった。 後半もバルセロナの攻勢は続く。48分にはフェルミンがオブラクと1対1となるもシュートを決め切ることはできなかった。すると60分、アトレティコが速攻を起点に、バルセロナのミスに乗じて同点弾を決めている。ボックス内でカサドがクリアミスし、こぼれたボールがデ・ポールの足元に。背番号5はすかさず右足でシュートを放ち、ペーニャを破っている。 スコアをタイに戻されたフリック監督は、ガビ、フェルミン、カサドを下げてダニ・オルモ、フェラン、エリック・ガルシアを投入。一方のシメオネ監督はギャラガー、ジュリアーノ、グリーズマン、ジョレンテをコケ、モリーナ、スルロット、ル・ノルマンに代えた。 終盤に入っても攻勢を見せたのはバルセロナだったが、やはりフィニッシュの精度を欠き続ける。レヴァンドフスキのシュートは枠を捉えられず、またペドリ、ハフィーニャ、オルモが叩いたボールはアトレティコ守護神オブラクの好守に阻まれてしまった。バルセロナは直近の試合と同じく、とにかく決定力不足に泣いている。 試合は同点のままアディショナルタイムに突入。すると96分、執念の守備で耐えてきたアトレティコがまたも速攻を炸裂させ、逆転弾を決めた! 右サイドのモリーナがクロスを送ると、スルロットが冷静な右足のシュートでネットを揺らしている(モリーナ&スルロットが途中出場からアシスト&ゴールをするのは、1-0で勝利した前節ヘタフェ戦から2戦連続)。アトレティコは1点リードを保ったまま終了のホイッスルを迎え、19年ぶりにバルセロナホームで勝利を飾っている。 頂上決戦を制したアトレティコは、勝ち点を41として首位で2024年を終えることに成功した。なお同チームの今季90分以降に決めたゴールは、これが13回目! 今季大型補強を実現して、その陣容を分厚いものとしたアトレティコは、スタメンのほかスルロットら途中出場の選手たちが確かな結果を残しており、宿敵レアル・マドリー顔負けの“劇的力”を発揮している。