昇進も成長も感じられない…30代・40代に訪れるキャリアの停滞期…その正体は「キャリアプラトー」 乗り越える3つの方法とは?
キャリアは、自分が思い描いた通りに順調に進むとは限りません。仕事で成長を感じられなくなったときに停滞することがあります。このような状態をキャリアプラトーと呼びます。長いキャリアのなかで、キャリアプラトーを経験する人は少なくありません。その背景には、個人的要因や組織的要因が深く関係しています。 【写真】管理職にならない選択が「普通」に?…「責任の重圧」「年収減の可能性も」 “なりたくない”リアルな理由とは キャリアの停滞に悩み、乗り越えたいと感じている社会人も多いのではないでしょうか。キャリアプラトーを乗り越えるためには、原因を特定し、適切に対処することが大切です。 本記事では、キャリアプラトーの意味や原因、乗り越えるためのポイントなどを解説します。
キャリアプラトーとは
まずは、キャリアプラトーが具体的にどのような状態なのかを把握しておきましょう。 <組織で働く人に訪れる「停滞状態」のこと> キャリアプラトーとは、組織で働く人に訪れる停滞状態のことです。 具体的には、昇進や昇格の機会が減少することにより、仕事に対するモチベーションが低下し、自己成長が鈍化する状態を指します。 キャリアプラトーに陥る原因は、人それぞれです。キャリアプラトーをどのように捉え、乗り越えるかが、今後のキャリア形成において重要になると言えるでしょう。 <ミドル世代以降に起こりやすいとされる> キャリアプラトーは、特に30代から40代のミドル世代によく見られます。これは、キャリアを積み重ねて高い位置に達したあと、さらに上を目指す意欲を失うことがあるためです。 また、自分のペースで仕事ができるようになると、若手時代に比べて成長を感じにくくなり、モチベーションが下がることも一因です。 キャリアを早く積んでキャリアプラトーに悩む人もいるため、ミドル世代に限らずほかの世代でも同じ問題に直面する可能性があります。 また、近年では20代をはじめとする若年層でも人生について悩む人が増えています。若年層が経験する危機は、クォーターライフクライシスと呼ばれています。 <日本でも深刻な問題として認識されている> キャリアプラトーは、日本でも深刻な問題として認識されています。その背景には、次のような要素が深く関係しています。 終身雇用制度の変革 少子高齢化による労働人口の減少 日本特有の組織文化 働き方に対する価値観の多様化 など 近年、終身雇用制度は崩れつつあり、企業への帰属意識が薄れるなかで、キャリアに対する不安が広がっています。また、少子高齢化による労働人口の減少により、定年延長や再雇用が一般的になりました。 幅広い世代が同じ職場で働くことが多く、世代間ギャップが生じ、心理的な負担やコミュニケーションの難しさが問題となるケースも増えています。 また、年功序列制度が見直されつつあるなか、若年層の昇進機会が多い一方でミドル世代以降は昇進のスペースが遅くなり、キャリアプラトーに陥りやすい状況が生まれています。