ランニングを始めたい人へ。健康的に走り続けるために大切なこと(専門家が監修)
Q.冬場はとくに喉が渇きません。水分補給は必要ですか?
◎30分以上走るなら必要です 30分程度のランニングなら水分補給の必要はとくにありません。もしそれ以上走るなら、たとえ喉が渇いていなくてもパフォーマンスの低下や脱水症状を防ぐために水分補給は必要です。 周回コースを走るのなら、起点にペットボトルを置いておく、走っている途中、または走った後にコンビニに寄って水分補給をする、10mL強の乳酸菌飲料の容器を再利用して水を入れ、ポケットに入れて走るという手もあります。
Q. 食べてから走る? 走ってから食べる? 食事のタイミングが知りたいです
◎走ってから食べる、が基本です 当たり前のことですが、食事をした直後には走れませんよね。食後に走るなら食べ終えてから3時間くらい経ってからにするのが妥当です。 また、走る時間帯によっても食事のタイミングは異なると思います。朝だったら水分補給だけして走り、その後に食事。夜遅くだったら夕方におにぎりなど主食系の軽食を食べてから走り、その後におかずだけ食べる。 基本的に走ればカラダに負荷がかかるので、いろいろな組織がそれなりに破壊されます。その修復のために栄養を補給しないとカラダは疲弊していきます。走った後は何かしら口にするのが鉄則です。
Q.忙しくて走る時間があまり取れません。続けるためのコツは?
◎日常の移動時間をランニング時間に 忙しくて走るためのまとまった時間が取れない。それが原因で長続きしないケースは少なくありません。 仕事が多忙な人は、無理にまとまった時間を取ろうとせず、自宅とオフィスの行き帰りで小走りしたり、できるだけ階段を使ったり、昼休みに15分だけ汗をかかない程度のジョギングをしたりと、日常生活での移動時間を利用して、走る機会を確保してみましょう。 今は普段着で運動できるジムが受け入れられている時代です。スーツ姿でちょこちょこ走る習慣をつければ、1日合計30分程度はランの時間を稼げるはず。その結果、心がけやカラダのモードもアクティブな方向に変わってきます。小さな隙間を利用することから始めてください。
Q.せっかちなのですぐに走り出し、さっさと終わりたいです
◎ウォーミングアップとクールダウンは取り入れた方がベターです 突然走り出して走り終わったらシャワーに直行。もちろん、それでも走れることは走れます。でも、イメージ通りの走りができなかったり、腰や膝などのケガのリスクが高くなる可能性もあります。 骨盤、肩甲骨、背骨が連動し、体幹がしなることで、きれいなフォームで痛みなく走ることができます。そのために、普段のデスクワークで固まった肩甲骨を動的ストレッチでほぐし、骨盤との連動性を高めることをおすすめします。走る前にカラダに刺激を入れ、ランニングを始めたら刺激した部分が自然と機能するように準備することが大切です。 また、走った後は着地の衝撃で負荷のかかった脚や腰まわりを静的ストレッチでしっかり伸ばして疲労抜きをしましょう。いかにせっかちでも準備とアフターケアは忘れずに。