ランニングを始めたい人へ。健康的に走り続けるために大切なこと(専門家が監修)
ランニングを始めようと思っても、わからないことが多すぎて、初めの一歩を踏み出せない。そんなあなたのお悩みをすっきり解決! シューズ、ウェアの選び方、練習方法、怪我予防、継続のコツ、ストレッチ…健康的に走るためのコツを教えます。[取材協力/齊藤太郎(ランニングコーチ、ニッポンランナーズ代表)]
Q.運動経験はありませんが走ってみたいです。何から始めればいいですか?
◎まずは立つ時間を増やしましょう 普段の生活ではデスクワークで座りっぱなし、ランニングするときだけアクティブモードというのはナンセンス。理由は、走るという行為の負荷がかなり高いからです。ピラミッドにたとえると、「寝る」が最低負荷で、その上に「座る」、さらにその上に「歩く」、そして最上段が「走る」というイメージ。 なので、「座る」と「走る」の間にある「歩く」という土台づくりから始めましょう。これを省いていきなり走り出すと、膝や腰などのケガに繫がることもあります。まずは普段から立つ時間を増やし、最低でも1時間くらいは続けて歩く習慣をつけてください。楽に歩けるようになったらランニングの準備は完了です。
Q.太っているので、走ると膝に負担がかかりますか?
◎土の上を走るのがおすすめです 走るときの着地の衝撃は体重の約3倍。当然、体重が重い人ほど衝撃は大きく、その多くは膝の関節や周辺の筋肉にかかってきます。この負担を軽くするためにおすすめなのが、土の上を走ること。 アスファルトの路面は硬くフラットなため偏った部位ばかりに衝撃がかかります。その点、土や砂の上など軟らかく不安定な場所では一歩一歩脳が修正をかけながら走るので、細かい筋肉に負荷が分散します。また、しっかり路面を捉えて走ろうという意識も芽生えるのでビギナーにはおすすめです。長く走れるようになれば体重も落ちてきて膝への負担も減ります。それまではできるだけ不整地を走りましょう。
Q.ラン用シューズを買うのは初めて。安いモデルをネットで買ってもいい?
◎必ず実店舗に足を運び、試し履きを 今は実店舗でシューズを買う人は少数派かもしれません。ネットで気軽にシューズを買うのは確かに便利ですが、サイズが微妙に合わなかったり自分のレベルに適さないモデルを買ってしまうこともあります。 また、カラダの進歩よりシューズの進歩が勝ってしまって、指の張力なしでも勝手に前に行ってしまうようなモデルもあります。でもそれは必ずしも初心者が安全に走り続けられるシューズではないので、せっかく買っても使いこなせないことがほとんど。やはり実店舗に行って店員さんに相談しながら試着して、できれば実際に走ってみるのが最善策です。 ちなみにシューズと一緒に足をしっかりサポートしてくれるラン用のソックスも揃えておくと、より安心です。