ランニングを始めたい人へ。健康的に走り続けるために大切なこと(専門家が監修)
Q.学生時代は体育会系でしたが、10年運動していません。昔のように走っても大丈夫でしょうか
苦しいと感じない脈拍数を目安に 半年くらい受験勉強に専念して、久しぶりに部活に顔を出して運動中に心臓発作を起こす。そんな学生の事故のニュースがときどき報じられます。現役で部活をやっていたときは心拍数がある程度上がってもそれに耐えられる心肺機能があったと思います。でもしばらくぶりの運動でいきなり心拍数を160、170と上げてしまうと心臓が追いつきません。 それと同じことで、学生時代に体育会に所属していた人は、つい楽しさが勝って運動強度を上げすぎる傾向があるので危険です。最初は必ず心拍数120~130程度の強度から始めてください。
運動強度と1分間当たりの脈拍数の目安
生活習慣病患者に適した運動強度の評価。久々に運動する場合は「ややきつい」以下のレベルで走ろう。40代なら心拍数140以下。 厚生労働省「運動基準・運動指針の改訂に関する検討会報告書」より
Q.外に走りに行くのがツラいので冬場はサボってしまいがちです
◎室内でカラダを温めてから外に出ましょう 朝にしろ夜にしろ、とにかくこの時期は寒くて走り出すまでがひと苦労です。レースに出場するくらいのランナーの場合は、ウォームアップのときは1枚多く羽織って、メイン練習に移るときに脱ぐ、ということをしますが、一般的なファンランナーの場合はそこまでする必要はないと思います。 かといって寒いからとたくさん着込んでしまうと、今度は走っている最中に暑くなってしまいます。普段のランニングウェアのまま室内でストレッチやラジオ体操的な運動でカラダを温め、その後すぐに走りに出ていくという方法を試してみてください。
Q.レースを目指しているのではないのでウェアはスウェットで十分ですか?
◎脚がもたつくので軽量ウェアがおすすめです もちろん最初は着慣れたスウェットの上下で走っても構いません。ただ、走る距離や時間が延びてくると、ウェアもランの効率を上げるものに切り替えた方がベターです。 スウェット素材のウェアは保温性や吸湿性が備わっていないので、汗をかくとカラダが冷えてしまいます。また、ボトムスがスウェットだと脚がもたつくので、薄くて風を通さないナイロン素材のような軽量ウェアがおすすめです。