夢洲のIR用地「事業者は売却ではなく賃貸を要望」大阪・松井市長会見12月15日(全文1)
夢洲をいかに高く売るかだけを考えていたのか
記者:朝日新聞の寺沢です。お願いします。きのうの市長の囲み会見の中で、IRの土地の賃料の関係のところで、当時の責任者だった課長は大阪市の夢洲をいかに高く売るかだけを考えて鑑定業者と話をしてたというふうにおっしゃってたんですが、これは今日時点でもう間違いないですか。 松井:今日時点でもう間違いないし、当然のことです。 記者:当然のこと。 松井:今、IRの土地の一番直近で売れた価格というのは、平米当たり6万円ですから。だからそれ以上に売ろうというのは当然のことですよ。 記者:ありがとうございます。その上でなんですけれども、高く売る、IRを今回、考慮外にしたっていうところ、先ほどレクでも大事な部分としてご説明あったんですけれども、その考慮外にした場合に、考慮外にするのが是か非かは別として、安くなるというようなご認識はあったんでしょうか。 松井:考慮外にすることで? 記者:はい。 松井:いや、これは鑑定額を依頼しているわけですから、鑑定額をね。で、鑑定額を専門家に出していただく限り、物流用地ではなくて商業用地、人が集まるエリアとして鑑定額。この時点で物流用地よりは高くなるだろうなという、そういう判断はしてます。これは事例が、ほかの事例もありますから。当たり前のことですけど。大阪ほか、あちらこちらで物流用地と商業用地でどちらが高いのかって、商業用地が高いのは当たり前です。ただ、その鑑定を依頼しているのはなぜかというと、適正価格を出してもらうということです。適正価格。だから不動産鑑定社、鑑定ができる企業4社に依頼しているわけです。だからその中でもできるだけ高い値段でという判断をしています。
市側の依頼で考慮外にしているのか
記者:すみません、これ、部局の方に聞いたほうがいいかもしれないんですけれども、今回の適正価格っていうのは、IRを考慮外にした場合の適正価格が鑑定書に記載されてるというふうに理解してるんですけれども、これ、考慮外にしない、考慮外にするっていうのは、しかもこれ、市側の依頼でしてるわけですよね。 松井:それは違います。考慮外というのは鑑定を出すに当たって条件整備の時点で、IRというのは日本にないということで、鑑定事務所のほうからIRを基本とした鑑定額は出せないという、そういう話がありましたので考慮外といたしました。 記者:そうなんですけれども、経緯はそうなんですけれども、鑑定書の中というか、鑑定手続きの中では、これ、市側から依頼をしないとそういう条件設定っていうのは付けられない形式になっていて、そこは市も、そういう経緯が、できないと、先ほども会見聞いたんですけれども、4社ともできないと言われたから、本当は想定内で鑑定してほしかったけれども、できないって言われたからしょうがなく依頼したというようなことを確認させていただいたんですけれども、そうすると、すみません、繰り返しになって申し訳ないんですけれども、やっぱりIRって極めて収益性が高いと見込んで大阪市は誘致されているわけですよね。 松井:うん。 記者:極めて収益性が高くて、当然それはイオンモールとかアウトレットとか、そういうものよりも収益性が高いというふうに考えられていて誘致している。そのIRを考慮外にした場合、当然そこの土地の賃料、土地の賃料って、いわゆる何に使ってどういう収益が生まれるかによってかなり変わってくるものなので、安くなってしまうって考えるのが普通なんですけれども、やっぱりそこは鑑定業者にできないって言われたから、もう致し方なくというような。 松井:できないもんを、これはスケジュールというものがあるわけですから、IR開業までの。そこでできないものをこだわり続けて、鑑定額、そこで出なければ前へ進めないじゃないですか。だからやっぱり鑑定額が出る形で条件整備する。当然のことだと思ってます。それと大阪市として、今の、大阪市として基本となる金額は直近の売買価格ですから、夢洲の。これはわれわれ市民の財産なわけで。その直近の売買価格を上回る金額を目指していくっていうのが基本的な考え方です。