なぜ4階級制覇・井岡一翔は3階級制覇・田中恒成との大晦日決戦決定に超過激発言をしたのか?
だから、この1年、新型コロナの感染拡大により、先が見えない状況に追い込まれても気持ちが切れることはなかった。 「ボクシングをやるのか、やらないのか。ボクシングを続けると決めた以上、試合がいつになるか決まらなくとも、その中でやるべきこと、できることをやるしかなかった。モチベーションは下がらなかった」 むしろ、その時間を有効に使った。 「自分と向き合う時間があり基礎的な練習ができた。サンドバッグ、ミット打ち、ランニング、ストレングス&コンディショニングなど。ロードワークは、これからになるが、ボクシング以外の練習も時間をかけてやってきた。いいコンディションをずっと保持できている。いいパフォーマンスを見せて強くなった姿をお見せできればいい」 2年前にスーパーフライ級に転向して以来、ここまで4試合は、スタイルが変わり、インファイトの打ち合いに応じるファイターの色が濃くなったが、それを支えるフィジカルも、より強化した。この階級の肉体に進化してきたと言っていい。 それでも不安材料がないわけではない。 現役復帰して以来、試合の2か月前には米国のラスベガスに渡り、イスマエル・サラス・トレーナーのもと合宿生活に入って仕上げるパターンを続けてきたが、それが新型コロナの影響で不可能になった。環境が変わる上に、試合まで2か月を切って、まだスパーリングなどの実戦練習にも入っていない。 「すこし不安はあるが、やっていくしかない。できる最善を尽くす」 ただ、元々、スパーリングの数をこなすような調整はしてきていない。実戦練習に入る時期としては、これまでとほぼ同じで、陣営はすでにスパーリングパートナーも確保しており、日米の場所こそ違えど、ぺース自体はそう変わらない。サラス・トレーナーは、新型コロナ禍の影響に加え、彼が抱えている他のボクサーが試合を控えているという状況もあって、すぐには来日できないが、12月には来日できるように調整中だという。 6月に移籍した新ジムは、まだオープンしていないため、これまで同様、「EBISU K's BOX」や元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者、内山高志氏の「KODLAB」を間借りしてのトレーニングとなる。