似顔絵描き、入院患者を笑顔に あるイラストレーターの奮闘
絵は、村岡さんが途中に、女性との会話から引き出した「日本舞踊ちょっとだけやっているのね」という言葉からイメージをしたものだった。その絵を見て、元気だった頃のことを思い出したのだろうか、女性の口からは「また(あの頃に)戻りたい」という活力の言葉が。さらには「元気になって、みんなにパワーをやるから!」という前向きな言葉が飛び出した。 女性がお礼を述べて部屋を出てると、今度は看護師たちから「ステキ!」「似てるわね!」などの明るい声が響き渡り、笑顔が溢れた。この医療現場に広がる活力と笑顔の連鎖こそが、似顔絵セラピーの真骨頂とも言える。 村岡さんは、自身の活動についてこう話す。 「前向きな気持ちになってもらえるっていうことは、描かせて頂いた私も本当に嬉しい」と。