自民総裁選 所見発表演説会(全文4完)人口減少は国家の危機
ベースロード電源として原子力発電の重要性は高い
そこで私は日本初の女性の総理大臣になったら、この社会のパラダイムシフトを一気に加速させていきます。まず政治から変えていくということで、野田内閣の女性閣僚は全体の半分になるように目指していきます。実はもうすでに意中の人たちのリストは私の心の中にあります。片思いでありますが。 障害者、高齢者、介護、貧困などにもしっかりと目を向けたプッシュ型の対策を進めていきます。持続可能な社会を目指すため欠かせない小さき者、弱き者を含めた全ての人が生きやすい社会、生きやすい日本をつくっていこうじゃありませんか。また、地方創生の柱は全国に張り巡らされた郵便局、そしてJAのネットワークをフル活用いたします。これらの機能強化を目指していくとともに、国土強靱化をさらに加速させて自然災害にも強く、しなやかな日本を皆さんとつくってまいります。 エネルギー政策は2030年の原子力の構成比、20から22%という目標を支持していきます。今の日本の現状を見ますと、ベースロード電源としての原子力発電の重要性は高く、やはり急にはゼロにするということは現実的ではありません。私の息子はこの10年、365日、人工呼吸器と酸素の機械で生かされています。息子のように医療機器が生命線となっている障害者、高齢者はたくさんいます。電力の安定供給ができないとなると私たちはその人たちを守ることができないのです。
行政に対する信頼回復を進める
そこに加えて行政に対する信頼回復を進めます。近年、公文書の廃棄、隠蔽、さらには改竄という問題が相次いで起こっております。公文書というのは民主主義の根幹であります。その国に政治や行政の健全性を示すものであります。これが勝手に廃棄されたり、どこかへ消えてしまうというのは、民主主義にとって、日本にとって非常にゆゆしき問題であると考えています。そこで私は総裁になったら、自民党に公文書の取り扱いに関する不透明さを解明するチームをつくります。そして二度とこのような問題が起こらないような、さらにそして必要に応じて必要な調査をし、しっかりとした制度を皆さんとつくることをお約束します。 一方、外交・安全保障分野に関しては、ICT技術の活用、外交力の強化によってサイバーテロなど国際社会の危機に対応していきます。アジア諸国などの対話を重視してきた日本の安全保障は優れた外交だと考えております。日本は自らの力だけで進んでいるわけではなく、アメリカをはじめ、さまざまな国とつながっています。これらのパートナーシップをさらに引き締めてまいりたい。 世界に目を向けると、タリバンに制圧されたアフガニスタンの混乱からも、軍事力では決して平和をもたらすことができないという現実が浮かび上がっています。かつて世界の警察といわれたアメリカもその軍事的影響力を人道的な配慮などから減じていっています。このような新しい国際秩序に長く非戦・平和主義を掲げている日本の発展モデルで世界に大いに貢献できるよう積極的に取り組んでいきたいと思います。 以上、私が自民党総裁選に臨むに当たって力を入れたい政策の一部を発表させていただきました。私の候補者としての強み、差別化。おそらく他の候補者の皆さんと比べて地方議会で働きました。そして母親でもあります。障害を持つ家族がいて、さらに立法府の人間としてここにいる仲間たちと発達障害者支援法や政治分野における男女共同参画法など、多様な取り組みを進めてきたところです。そんな多様性という視点を武器に、これからの総裁選をしっかりと戦い抜いていきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。 逢沢:野田聖子さん、ありがとうございました。総裁選挙管理委員会といたしましてはもちろんことでございますけれども、公平・公正な総裁選挙となるよう努めてまいります。党所属国会議員の皆さま、そして全国の党員・党友の皆さまのご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。以上をもちまして総裁選挙候補者所見発表会を閉会させていただきます。総裁選挙を大いに盛り上げてまいりましょう。本日はありがとうございました。 (完)【書き起こし】自民党総裁選 所見発表演説会