自民総裁選 所見発表演説会(全文4完)人口減少は国家の危機
誰もが分かる政治というものを示したい
そんな、誰もが分かる政治というものを私はこの総裁選を通じて示していきたい。先ほど申し上げた女性、子供、高齢者、障害者など、弱い立場の人の視点も含めなくてはいけないというのも、この誰もが分かる政治が目指しているからです。 今、候補者の方たちが訴えている政策を見ると、党改革、安全保障、緊急事態条項など幅広いテーマが出てきています。もちろん全て非常に重要な視点ではありますが、一方、国民の生活、暮らし、そして命や健康に直結するテーマがちょっと少ないのではないかと心配をしているのです。ですから私は誰もが分かる政治ということを意識して、政策論争に多様性を持たせたいと、そしてそれが自民党をさらに強くすることなんだと信じています。さて、このような理由から私も出馬させていただきました。 次に、私が総裁になったらどのような政策に力を入れるのかということを説明していきましょう。まず最優先すべきはコロナ対策であることは言うまでもありません。今後のコロナ対策は以下の3点に集中投資をしていきます。1つ目、スピード重視。早期発見・早期治療の徹底。2つ目、フェアな支援。働く人は一律給付。現実的公平な経済支援。3つ目、見える化。安心・安全の前の、不安を国民から取り除く。
コロナを普通のインフルエンザのように
まず、早期発見・早期治療は、これからのコロナ対策で最も重要なところになってきています。コロナは早期に発見し、早期に適切な治療ができれば重症化を防げることが分かっています。新規感染者数を抑えることも重要ですが、経済活動をしっかり進めていくには、コロナをゼロにするのではなく、コロナを普通のインフルエンザのようにしていかなくてはなりません。そのためには早期発見・早期治療の徹底が必要なのです。具体的な方法としては、危機の間、臨時・暫定の病床・病院、私はサブホスピタルと呼んでいますが、サブホスピタルをつくります。自宅療養では早期発見・早期治療はできません。ので、ここで軽症患者をスピーディーに診察して重症化を防ぎます。人員は地域医療にしっかりと協力してもらうことを考えています。 もちろん建設して体制をつくるまである程度時間が掛かってしまうので、それまではやはり医療体制を守るため、ある程度の自粛も必要になります。そこで働く人への一律給付。現実的公平な経済支援です。サブホスピタルの体制ができるまでの間、経済活動を控えていただくことがあったら、会社員はもちろん、パート、アルバイトなど、全て働く人に現金の一律給付を行います。一方で飲食店などの協力金はこれまでのような一律から、納税や店舗の規模等を考慮した現実的公平なものに変えていきます。個人には格差なく広く、そして事業者の方には経営規模に見合ったものというフェアな経済支援を実現いたします。 このような感染防止への協力を国民の皆さんにお願いする上でも大切になってくるのが見える化です。政府が進めているコロナ対策はもちろん、地域の病床の状況、ワクチン接種の状況、治療薬の開発状況など、これまで以上に国民に分かりやすく、丁寧に情報を伝えていくような発信をしていきます。国民の皆さんに感染防止に協力していただくには、安心・安全ということが欠かせませんが、その安心・安全のためにまずは国民の不安を取り除かなければなりません。そのためにはしっかりと正確な情報をお届けする見える化が一番であります。 ワクチン接種が進んだ世界の国々でも感染爆発が起きているように、世界でもまだ暗中模索、試行錯誤が続けられています。このような先行き不透明な状態がしばらく続く中で、政府が国民の不安を解消していくことが何よりも大切なことであるのです。