来年こそはコロナ「タイガーい」にして 通天閣が恒例「干支の引き継ぎ」
コロナ感染防止のため今年は動物園で粛々と行われた
大阪市浪速区の「通天閣」は27日、毎年恒例の名物行事「干支の引き継ぎ式」を天王寺動物園で23日に行ったと発表した。新型コロナウイルスの現状や参加者や関係者の感染予防などを考慮して初めて通天閣以外で実施。通天閣観光の高井隆光社長は「新型コロナが終息した暁には、今年の分まで来年は盛大に干支の引き継ぎ式を通天閣で開催したい」と話している。 【拡大画像】2020年の干支の引き継ぎ式は中止となり、ダジャレ口上はインターネットで発表された
1956年から続く縁起行事、ダジャレ口上が名物も昨年は中止に
この式典は、現在の二代目・通天閣が完成した1956年から続く、大阪府民・市民の幸福と繁栄を願う縁起行事として親しまれ、毎年、動物園などから本物の動物を通天閣に招き、来館者の前で動物同士がこの1年の反省と来年の抱負を「ダジャレ交じりの談話形式」で語り合うのが名物となっていた。 しかし、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け初めての開催中止となり、ダジャレ口上のみをインターネットで発表するという形をとった。 高井社長は「多くのみなさまをお招きして通天閣がクラスターになると本末転倒。ずっと続けてきましたが仕方がない。苦渋の決断です」とコメントしていた。
今年は通天閣近くの天王寺動物園トラ舎前で粛々と実施
今年も新型コロナウイルスの感染拡大防止のため一般公開はせず、通天閣の近くにある天王寺動物園の協力のもと、来年の干支であるトラがいるトラ舎前の前で、通天閣と天王寺動物園の関係者、そしてウシとトラの衣装を着たスタッフらが並ぶ形で執り行われた。
大谷翔平のMVP選出など「モーり沢山(盛り沢山)」な年でした
まずは、今年の「丑年」のダジャレ口上を向井猛園長が登場。「今年(丑年)今年は、松山英樹のマスターズ優勝や東京オリンピック パラリンピックの日本人選手のメダル獲得ラッシュ、藤井聡太の史上最年少四冠達成、大谷翔平のMVP選出など『モーり沢山(盛り沢山)』な年でした!しかし、明るい話題の一方で『モー』たまらん。全国各地の集中豪雨や海底噴火の軽石被害、長引く新型コロナウイルス感染症の収束に振り回されました。『ギュウギュウ』にならないようにと、黙食やマスク会食していたものの、路上飲みも発生してしまうなど『ギュウくつ(窮屈・きゅうくつ)』な一年でした。コロナとの闘いはまだ終わっていません。引き続き安心な生活を願う者『どうし(同士)』、ご協力『モーし(申し)』上げます」と述べた。