即不採用候補になる「50代エリート」4つのタイプ 人事担当者が“警戒センサーを発動”する人の特徴
組織をより良くするための“黒子”として日々、奮闘している企業の人事担当にフォーカスした連載『「人事の裏側、明かします」人事担当マル秘ノート』。現役の人事部長である筆者が実体験をもとに、知られざる苦労や人間模様をお伝えしています。 【画像】人事担当が採用を躊躇する 「50代エリート」の4つの特徴 連載9回目は、採用現場で見た、経歴や実績が素晴らしくても採りたくない「50代エリート」の特徴についてお伝えします。 ■経歴が立派でも順応できない50代エリート 50代転職者の中には、有名企業出身者など、優れた経歴を持つ“エリート”も多い。一見、好印象に感じて、次の選考ステップへと進めたくなるが、そういうときこそ、私は警戒センサーを働かせ、応募者の経験や実績、人物像を注意深く見るようにしている。
なぜなら、いくら経歴が立派でも、キャリアが豊富でも、新しい職場に順応してくれるとは限らないからだ。実際、前評判は高かったものの、入社後、思うようなパフォーマンスを出せず早々に辞めてしまう、50代のハイスペック人材が多く存在する。 人件費が高く、定年までの残り時間も少ない50代を新たに雇うからには、それ相応、いや、それ以上の結果を期待したくなるもの。豊富なビジネス経験とスキルを携えた“年長者”としても、いち早く結果を出してもらいたいのが採用側の切なる願いだ。
私自身、これまで多くの50代転職者を見てきた経験から、「こういう人物は入社しても活躍が厳しいだろう」とシビアに見てしまう層がいる。言葉を選ばずに言うなら、真っ先に不採用にしたくなる層だ。その人物の特徴は以下の4つ。 ① 1社しか経験がない人 ② 経験職種がバラバラの人 ③ 強いブランドを持つ企業にいた人 ④ 自分視点が強すぎる人 上記について、長年、採用を担当してきた立場からの“一見解”として、それぞれ思うところを述べたい。
■51歳エリートが初転職した結果 ① 1社しか経験がない人 「転職回数は少ないほどいい」という中途採用界隈の定説は、ひと昔前の話。今や、転職経験が豊富にある人のほうが、評価されやすいのは確かだ。 20~30代ならまだしも、50代(実際は40代半ば以降)で1社のみとなると、採用側としても不安が募る。というのも、新卒から数十年もの間、1社だけの“単一カルチャー”で過ごしていた場合、どうしても“多様な視点に欠ける”印象を持ってしまうからだ。