即不採用候補になる「50代エリート」4つのタイプ 人事担当者が“警戒センサーを発動”する人の特徴
こんな実例も多く見られる。 長らく同じ職場で、「暗黙の了解」(ツーカー)で通じていたからか、他者への説明や指示が不十分になりがちな人だ。結果、ミスコミュニケーションが発生し、チームのパフォーマンス低下につながりやすい。 中でも、私が気になるのは「部下の名を呼び捨てにする」人の多さだ。確かに長い間、同じ会社で働いていれば、互いに身内のような感覚になりやすいのだろうが、その“同族意識”が転職先ではかえって“不調和”を生み出しかねない。
複数の会社を渡り歩いている私は、部下がある日突然、上司になるケースも経験しているので、怖くて部下を呼び捨てにはできない。 と、さまざまな例を引き合いに出したが、必ずしも転職経験のない50代を問答無用に落とすわけではない。たとえば、1社のみでも、海外拠点や関連会社など異なる環境の中で、多様な経験を積んでいる人もいる。 経歴書や面談の中で、応募者本人の経験値やパーソナリティをじっくりと読み解きながら、自社に適応できるかどうかを見ていくのが実際だ。
■ジョブローテーションがもたらす弊害 ②経験職種がバラバラの人 大手出身者にありがちなのが、「営業→生産→購買→人事→経営企画」というように、これまで経験してきた職種がバラバラというケースだ。 いわゆる「ジョブローテーション」がある企業で、3~5年ごとに異動しながらキャリアアップしてきたタイプだが、言わずもがな「専門性」に欠けるため、採用しづらいのが現状だ。 たとえ、その会社で実績を挙げ、課長・部長クラスまで出世していたとしても、「じゃあ、うちで何ができますか? この〇〇という職務でどんな成果を挙げられますか?」と問うても自信を持って答えられない人が多いので、やはり「厳しい」という心証を持たざるを得ない。
社内ではいくら優秀でも、転職市場においては、必ずしも価値が高いとは言えないのだ。 30代までなら“ポテンシャル”を見込んだ採用はあるかもしれないが、50代となると、もはや手遅れ感は否めない。無理に転職して年収を落とすより、その会社でのキャリアをまっとうしながら、定年後を見据えて副業に取り組むのも一考のように思う。 ③強いブランドを持つ企業にいた人 前記事でも言及させてもらったが、「強いブランドを持つ企業」に所属していた人も、採用時に少しだけ警戒心が働く。