県境またぐ移動を解禁 安倍首相が会見(全文1)法相任命者として責任を痛感
今や対面ではなくウェブ会議が基本
今般、テレワークが一気に普及しました。さまざまな打ち合わせも、今や対面ではなくウェブ会議が基本となっています。物理的な距離はもはや制約にならず、どこにオフィスがあっても、どこに住んでいてもいい。こうした新たな潮流を決して逆戻りさせることがなく、加速していく必要があります。同時に3つの密を避けることが強く求められる中において、地方における暮らしの豊かさにあらためて注目が集まっています。足元で、20代の若者の地方への転職希望者が大幅に増加しているという調査もあります。集中から分散へ。日本列島の姿、国土の在り方を今回の感染症は根本から変えていく、その大きなきっかけであると考えています。 コロナの時代、その先の未来を見据えながら、新たな社会像、国家像を大胆に構想していく未来投資会議を拡大し、幅広いメンバーの皆さんにご参加いただいて、来月から議論を開始します。新たな目標をつくり上げるに当たって、さまざまな障害を1つ1つ取り除いていく考えです。そしてポストコロナの新しい日本の建設に着手すべきは今。今やるしかないと考えています。 パンデミックの脅威はかねてから指摘されてきたことです。しかしわが国の備えは十分であったとは言えません。テレワークなどの重要性も長年指摘されながら、まったく進んでこなかった。そのことは事実であります。治にいて乱を忘れず。今回の感染症の危機によって示された最大の教訓ではないでしょうか。
安全保障戦略を徹底的に議論し、実行に移したい
自民党は憲法改正に向けて、緊急事態条項を含む4つの項目について、すでに改正条文のたたき台をお示ししています。緊急事態への備えとして、わが党の案にさまざまなご意見があることも承知しています。各党、各会派の皆さんのご意見を伺いながら進化させていきたい。建設的な議論や協議を自民党は歓迎します。しかし国会の憲法審査会における条文案をめぐる議論は、残念ながら今国会においてもまったく進みませんでした。今、目の前にある課題を決して先送りすることなく解決していく。これは私たち政治家の責任です。 今週、イージス・アショアについて配備のプロセスを停止する決定をいたしました。地元の皆さまにご説明していた前提が違っていた以上、このまま進めるわけにはいかない、そう判断いたしました。他方、わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している。その現状にはまったく変わりはありません。朝鮮半島では今、緊迫の度が高まっています。弾道ミサイルの脅威から国民の命と平和な暮らしを守り抜いていく。これは政府の最も重い責任であります。 わが国の防衛に空白を生むことはあってはなりません。平和は人から与えられるものではなく、われわれ自身の手で勝ち取るものであります。安全保障政策の根幹はわが国自身の努力にほかなりません。抑止力、対処力を強化するために何をすべきか。日本を守り抜いていくために、われわれは何をなすべきか。安全保障戦略のありようについて、この夏、国家安全保障会議で徹底的に議論し、新しい方向性をしっかりと打ち出し、速やかに実行に移していきたい。そう考えています。私からは以上であります。 司会:それではこれから皆さまからのご質問をいただきます。最初は幹事社から2社いただきますので、指名を受けられた方は近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、所属とお名前を明らかにされた上で質問をお願いいたします。それではどちらの幹事社の方、はい、どうぞ。