菅義偉新首相が就任会見(全文1)来年前半までに全国民分のワクチン確保目指す
拉致問題の解決に全力傾ける
戦後外交の総決算を目指し、特に拉致問題の解決に全力を傾けます。この2年間、拉致問題担当大臣を兼務し、この問題に取り組んできました。米国をはじめとする関係国と緊密に連携し、全ての拉致被害者の1日も早い帰国を実現すべく、引き続き全力で取り組んでまいります。また、7年8カ月の官房長官在任中は、危機管理の責任者としてあらゆる案件に対応してきました。弾道ミサイルなどの安全保障上の協議、自然災害、海外在住の日本国民へのテロの危険など、さまざまな緊急事態、そうした危機に迅速かつ適切に対処してきました。 私は常々、世の中には国民の感覚から大きくかけ離れた数多くの当たり前でないことが残っている、このように考えてきました。省庁の縦割りによって、わが国にあるダムの大半は洪水対策にまったく活用されていなかった事実、国民の財産の電波の提供を受け、携帯電話の大手3社が9割の寡占状態を長年にわたり維持して、世界でも高い料金で、20%もの営業利益を上げ続けている事実、ほかにもこのような当たり前でない、いろいろなことがあります。それを見逃さず、現場の声に耳を傾けて、何が当たり前なのか、そこをしっかりと見極めた上で大胆に実行する、これが私の信念です。今後も揺らがず行っていきたいと思います。 私が目指す社会像、それは自助・共助・公助、そして絆であります。まずは自分でやってみる。そして、家族、地域でお互いに助け合う、その上で政府がセーフティーネットでお守りをする、こうした国民から信頼される政府を目指していきたいと思います。そのためには、行政の縦割り、既得権益、そしてあしき前例主義、こうしたものを打ち破って規制改革を全力で進めます。国民のためになる、ために働く内閣をつくります。国民のために働く内閣、そのことによって国民の皆さんのご期待にお応えをしていきたい。どうぞ、皆さまのご協力もお願い申し上げたいと思います。以上をもちまして私のあいさつに代えさせていただきます。 司会:それでは、これから皆さまからご質問いただきます。このあと、閣議が控えておりますので、21時30分めどで終了とさせていただきます、ご理解いただきたいと思います。最初は慣例に従いまして、幹事社2社から質問をいただきますので、指名を受けられました方は、近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、所属とお名前を明らかにしていただいた上で、質問をお願いいたします。では、まず1社目、幹事社の方、お願いをいたします。