菅義偉新首相が就任会見(全文1)来年前半までに全国民分のワクチン確保目指す
第99代首相となった菅義偉(よしひで)新首相が16日夜、就任会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「菅新首相が就任会見「規制改革は政権のど真ん中」(2020年9月16日)」に対応しております。 【動画】菅新首相が就任会見「規制改革は政権のど真ん中」 ◇ ◇
未来を左右する重要課題に取り組んできた
司会:それでは、ただ今より菅内閣総理大臣の就任記者会見を行います。初めに総理からご発言がございます。その後、皆さまからご質問いただきます。それでは総理、よろしくお願いいたします。 菅:第99代内閣総理大臣に指名されました菅義偉であります。まず冒頭、今もなお楽観を許されない新型コロナウイルス、この感染症によって命を落とされた方々へお悔やみを申し上げますとともに、国民の命と健康を守るため、昼夜分かたず全力で取り組んでおられる医療、介護関係者をはじめとする全ての方々に、深く感謝を申し上げます。また、豪雨や台風など、この一連の災害でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けた方々にお見舞いを申し上げます。 これまで、第2次安倍内閣の内閣官房長官として日本経済再生、外交安全保障の再構築、全世代型社会保障制度の実現という、この国の未来を左右する重要課題に取り組んでまいりました。また今年に入ってからは新型ウイルス、この感染症の拡大と、戦後最大の経済の落ち込み、かつて直面したことがない、こうした事態に真正面から対処してまいりました。
安倍政権の取り組みをしっかり継承
今回、安倍総理が病気のため、道半ばで退かれることになりました。前総理の無念の思いを推察いたします。しかし、この国難に当たって、政治の空白は決して許されません。この危機を乗り越えて、全ての、全国民の皆さまが安心して生活を取り戻すことができるためには、安倍政権が進めてきた取り組みをしっかり継承して、そして前に進めていく。そのことが私に課された使命である、このように認識しております。 今取り組むべき最優先の課題は、新型コロナウイルス対策です。欧米諸国のような爆発的な感染拡大を絶対阻止し、国民の皆さんの命と健康を守り抜きます。その上で、社会経済活動との両立を目指します。さもなければ、国民生活が成り立たなくなるからであります。年初来の新型コロナウイルス対策の経験を生かして、めりはりの利いた感染対策を行い、検査体制を充実させ、必要な医療体制を確保します。来年前半までに、全ての国民の皆さんに行き渡るワクチンの確保を目指しております。 同時に、依然として厳しい経済状況の中で、雇用を守り、事業を継続させていくことが極めて大事なことであります。最大200万円の持続化給付金、また雇用調整助成金、最大4000万円までの無利子・無担保融資の経済対策、必要な方々にお届けします。 さらにGo To キャンペーンなどを通じて感染対策をしっかり講じることを前提に、観光、飲食、イベント、商店街など、ダメージを受けた方々を支援していきます。Go To トラベルについては、4月のスタート以来、延べ1300万人の方にご利用いただきましたが、Go Toの利用者の感染者は10名にとどまっています。今後もちゅうちょなく対策を講じていきたい、このように思います。 経済の再生は引き続き、政権の最重要課題です。金融緩和、財政投資、成長戦略、3本を柱とするアベノミクスを継承して、今後ともいっそうの改革を進めてまいります。政権発足前には1ドル70円台、株価8000円だった企業が、8000台で、企業が日本で経済活動を行えるような状況ではありませんでした。現在はこの新型コロナウイルスの中にあっても、マーケットは安定した動きを見せています。安倍政権発足以来、人口が減少する中でも、就業者数は約400万人増えました。そのうちの330万人が女性です。全ての都道府県で有効求人倍率、1を超えることができました。すなわち、働きたい人は全て働くことができるような環境をつくったんです。