【闘病】どうして私が? めまいや味覚異常の原因は『治らない難病』だった…
「揺れ動かない世界に早く戻して!」
編集部: どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか? CF2010さん: ステロイドパルス療法を数クール行い、改善がみられなければ、血漿交換療法を行うとのことでした。 編集部: そのときの心境について教えてください。 CF2010さん: 複視と目眩が酷く、常に車酔いのような状態で、目を開けるのも厳しかったので、「どんな治療でもいいから揺れ動かない世界に早く戻して」と思いました。 編集部: 実際の治療はどのようにすすめられましたか? CF2010さん: 予定通りステロイドパルス療法を数クール行いましたが、思ったほど改善はみられず、血漿交換療法に進みました。 血漿交換療法は、首の静脈にカテーテルを繋ぎ(人によっては鼠径部の静脈)、特殊な機械を通して体の血液内の病気の原因となりうる物質を取り除く治療です。横になったまま2~3時間かけて行います。 痛みはありませんでしたが、それでも劇的な変化というものはなく、結局どの治療が効果的だったのかは分かりませんが、複合的に全ての治療が自分の状態を良い方向へ導いてくれたのだと思います。合計で40日間の入院をしました。 編集部: 退院後の生活はいかがでしたか? CF2010さん: 入院中は外に出れなかったので、まず外の空気を沢山吸いました。国道沿いの病院なので排気ガスまみれの空気だったはずなのに、この時ほど空気を美味しく感じたことはありませんでした。 一方で、当時はアパートの2階に住んでおり、いつものように片足ずつ登ろうとした所、足に力が入らず登れないと気づいたときは愕然としました。部屋に辿り着いてからも、靴を脱ぐためにしゃがむと自力では立てず、物に捕まって腕の力でやっと立つような状況でした。 日常生活が出来なくなっていたことに、情けなさとショックがありました。これまでなにも考えずにできていた行為が決して当たり前ではない……。病気にならなければ、知らなかった世界でした。 編集部: 受診から、現在に至るまで、何か印象的なエピソードなどあれば教えてください。 CF2010さん: 最初に症状が出た時、いくつもの病院へ行きましたが、原因が掴めなかった時は辛かったです。どこに行っても「うちでは分からない」と言われ続けたとき、病名がわかっている病気の人をうらやましいとさえ思いました。