【闘病】どうして私が? めまいや味覚異常の原因は『治らない難病』だった…
多発性硬化症は、神経系に影響を与える自己免疫性神経疾患の一種です。病巣の場所により様々な症状が出現します。実際に多発性硬化症にかかったCF2010さんの体験を通じて、この病気の発症から検査、診断、そして治療などについて知っていきましょう。 【イラスト解説】多発性硬化症も含まれる「自己免疫性疾患」を発症する原因と症状 ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年8月取材。
その瞬間は「自分はもう普通じゃないんだ」と感じてしまい号泣
編集部: 最初に不調や違和感に気づいたのはいつですか? CF2010さん: 30歳の時、結婚が決まったばかりのタイミングで最初の症状に気がつきました。 編集部: 受診から、診断に至るまでの経緯を教えてください。 CF2010さん: 突然、舌の半分に味覚がなくなったことが始まりでした。次に舌のもつれで喋りにくくなり、その後、ふわふわした浮遊性の目眩(めまい)に発展しました。 地元の病院や脳外科、神経内科を受診しましたが原因や病名はわからないまま2ヶ月ほど症状が続き、その後消滅しました。 編集部: その後はどうなったのですか? CF2010さん: 次に症状が現れたのは34歳の時で、実父を亡くした半年後でした。この時の症状は「複視」から始まり、その後浮遊性の目眩へと発展しました。 いくつかの病院を受診するうちに症状がどんどん酷くなり、30歳の時に受診した神経内科に行ったところ、診察後に即入院となりました。そこで行ったMRI検査と髄液検査で「多発性硬化症」と診断されました。 編集部: 告知はどのような形でしたか? また、その時どのように感じましたか? CF2010さん: 担当医にMRIの画像を説明してもらいながら夫とともに告知を受けました。動揺してしまい、細かな内容はあまり覚えていないのですが「今の医学では治らない難病」という言葉がとても突き刺さり、号泣してしまいました。 いまの考えは違いますが、その瞬間は絶望のあまり「自分はもう普通じゃないんだ」と思ってしまいました。 編集部: 多発性硬化症とはどんな病気なのでしょうか? CF2010さん: 脳に病巣ができ、できた場所によって様々な神経症状が出る病気です。私の場合は主に眼球運動と浮遊性の目眩が特に重い症状でした。 原因はまだはっきりとは解明されていない病気のようですが、個人的には重いストレスは確実に関与しているのではないかと思っています。