菅首相が会見 「宣言」と「重点措置」全面解除へ(全文2)厚労省の分割、見直しは避けて通れない
1日100万回接種はどういう判断で政治決断したのか
ラジオ日本:ラジオ日本の伊藤です。1年間ご苦労さまでした。そこで総理にお尋ねしたいのですけれども、総理はコロナ対策の柱として、ワクチン接種1日100万回を決断しましたね。そのときに、現在は、今年の6月下旬でも1日100万回を達成したんですけれども、当初、1日100万回を決断した、どういう判断で政治決断されたのかお尋ねします。それから尾身先生には、この1日100万回という総理の提案が、医学的に見た成果というのをどういうふうに評価されているのかお尋ねします。よろしいでしょうか。すいません。 菅:私自身、100万を掲げたのは、ワクチンというのは、まさにこの新型コロナに対しての切り札だというふうに私、信じていました。そこで、7月いっぱいまでに65歳以上の人を優先して接種することになったときに逆算した場合、1日に100万を超えないと、なかなか7月いっぱいにはできない状況でありました。それでいろいろ調べたのですけども、ワクチン接種で最高60万回があるということだったんです。ですから、これ、国を挙げてやりますから、そうすれば100万回は超えられるだろうと。 そういう発言をしたは良かったのですけども、そのあとが大変で、悩みに悩み抜いたのですけども、結果として、やはり総務省、地方自治体に、非常によく分かりますので、まず総務省にも参加をしてもらおうと。それと、そのために、打ち手が、医師会の方だけでは足りなかったものですから、歯科医師会とか、先ほど申し上げましたけど、いろんな団体に、打てる可能性のあるところに、厚労省に話をして、参戦をしてもらえるような体制をつくって、さらに産業界、企業には産業医というのがいるという話を聞きまして、だったらその人たちにもやってもらおうじゃないかと。そこにもお願いしようとか。
国民の皆さんは非常に真面目で協力的
いろんな体制を整える中でやり始めましたが、日本の国民の皆さんって、非常に真面目で協力的で、そうした大きな方向を出してやり始めると、6月の平均が1日110万回でした。7月は150万回でした。ですから6月から始めた当時、ワクチンが足りないって騒がれましたけども、確かに一部の都市では足りなかったんですけども、その間も着実に打ち続けてくれていましたので、そういう意味で、やはり目標を掲げてやって、退路を断ったというのですかね。やって本当に良かったと思いますし、ご支援をいただいた皆さんには心から感謝を申し上げたいと思います。 そして今の状況では8割ぐらいの国民が接種をしてくれるだろうというふうに思っています。そういう8割も含めて、10月末から11月の早い時期には2回接種を終えることができるだろうと、そういう状況にあります。 尾身:医学的な評価ということですけど、私は2つの側面があると思います。1つは、今回のワクチンは、感染予防効果というのは必ずしも100%じゃなくて、今また少し落ちていますけど、確かに重症化の予防という効果があって、感染防止効果も一定程度あるということで今回、先ほど申し上げましたように、感染が急激に減少してきた1つの要因だと思います。そういうのがまず1つと。 それからワクチン接種の向上のスピードですよね。これは、私は公平に見て、日本は遅れてワクチン接種を開始したわけですけど、この接種向上のスピードが、諸外国よりもかなり速いスピードで、多くの諸外国では、もう皆さん、ご承知のように、ある一定のところにいくと頭を打つわけですよね。私は分科会の会長として、あるいは個人として、おそらく日本の場合には頭打ちのレベルがほかの国よりももう少し高くて、多くの人がワクチン接種していただければというのが、私の2つの立場としての希望であります。 司会:それでは大変恐縮でございますけれども、あと2問とさせていただきます。それでは朝日新聞の星野さん、どうぞ。 【書き起こし】菅首相が会見 「宣言」と「重点措置」全面解除へ 全文3に続く