「様々な改革に道筋をつけられた」 菅首相1年の“成果”強調、国民に感謝
菅義偉(よしひで)首相は28日、記者会見し、昨年首相に就任してからの1年について「ただひたすらに走り続けた日々だった」と振り返った。「全てをやり尽くすには短い期間ではあったが、長年の課題に挑み、様々な改革に道筋を付けることができた」とも強調。国民に対しては「国民のみなさまの協力なしには何一つ実現することはできなかった。『国民のために働く内閣』へのみなさまのご支援、ご協力に心から感謝と御礼を申し上げる。本当にありがとうございました」と語り、一礼する場面もあった。 【動画】菅首相が会見 「宣言」と「重点措置」全面解除へ
会見冒頭、菅首相は新型コロナ対策として発出していた緊急事態宣言などの措置を期限の30日に全面的に解除することを説明した。ワクチンや治療薬などによって「明かり」が見えてきているなどと訴えた。 その後、昨年9月の首相就任後の1年について振り返った。 外交や安全保障については「4月の訪米でバイデン大統領に直接要請し、福島のお米や牛肉を含む日本産食品の輸入規制が先般、全面的に撤廃された。内閣の重要な使命である東北の復興にとって大きな励みとなると思う」と主張。また「外交安全保障においても日本が歩むべき針路を示すことができた」とし、「基軸である日米同盟はかつてない高みにある。先週には初めて対面での日米豪印の首脳会合が実現し、日本がけん引してきた『自由で開かれたインド太平洋』、この構想を大きく前進させることができた」と成果を強調した。 さらに「日本はいま、まさに正念場にあると思う」と指摘。「国難と言うべき少子高齢化、激変する安全保障環境、さらに新型コロナによってデジタル化の遅れなどの課題も浮き彫りになった」と課題を羅列。「日本の未来のためには成長を実現し、国民の食いぶちを作らなければならない。痛みを伴う改革であっても、しっかり説明し、実現していくことがますます重要となっていく」と訴えた。