奈良線の103系 むかしは山手線を走っていた その遍歴を追う
2本が残る奈良線用の103系
京都駅に停車する吹田総合車両所奈良支所の103系NS407編成(2018年4月6日、柴田東吾撮影)。
103系と言えば、国鉄を代表する通勤電車です。3500両以上も製造され、首都圏をはじめとして関西・中京・東北・九州で使用されましたが、老朽化によって淘汰が進み、現在では数が少なくなってしまいました。 2021(令和3)年現在、103系はJR西日本とJR九州で使用されています。とくに奈良線と山陽本線の支線である通称「和田岬線」で使用されている車両は、昔ながらの103系の面影を残していることが特徴です。 その奈良線では、2本の103系が最後の活躍をしていますが、このうちの先頭車が山手線で使用された実績があるのです。山手線を走っていたのは短期間ですが、なぜ短期間で関西にやって来ることになったのか、その遍歴を追ってみます。
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柴田東吾(鉄道趣味ライター)