今日フィギュアFS!「急成長と安定感」鍵山優真と「4回転ジャンプ5本投入」宇野昌磨の逆転金メダルの可能性は?
いよいよ今日10日、フィギュアスケート男子シングルのフリースケーティング(FS)が24選手が参加して行われる。SPの1位はネイサン・チェン(22、米国)で、2位に初出場の鍵山優真(18、オリエンタルバイオ・星槎)、3位に平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨(24、トヨタ自動車)がつけ、94年ぶりとなる3連覇を狙う羽生結弦(27、ANA)は8位と出遅れた。トップのチェンとの得点差は鍵山が5.85点で宇野が8.07点。逆転金メダルは、そして日本勢の表彰台独占の可能性はあるのか。17番目に滑る羽生が13時14分、22番目の宇野が14時2分、23番目の鍵山が14時10分、最終滑走のチェンが14時18分に登場する予定になっている。
ネイサン・チェンがノーミスならば無敵
北京五輪前半戦のハイライトがやってくる。フィギュアスケートの男子シングルFSだ。 米国の人気種目でもあり、その米国のチェンが優勝候補であることから、放映権を持つNBCの要望にIOCも応えて異例の午前中の競技スタートとなるが、果たして金メダルを手にするのは誰なのか。 SPトップは、得点が1.1倍となる後半に4回転ルッツ+3回転トゥループの難度の高い連続ジャンプを組み込み、羽生の持つ記録を抜き世界最高得点の113.97を叩き出したチェン。 一方、そのチェンを追う日本勢は3連覇の行方に世界中が注目していた羽生が8位と大きく出遅れたが、ここにきて急成長の五輪初出場の鍵山が自己ベストを更新する108.12点で2位につけ、宇野は連続ジャンプで手をつきながらも、団体で出していた自己ベストをまた更新する105.90点をマークして3位をキープした。 今回は鍵山、宇野の2人の逆転の可能性をシミュレーションした。 まずチェンのFSの演技予定は、4種類5本の4回転ジャンプを組み込んだ究極の難度のプログラムだ。ただ一人、冒頭から4回転フリップ+3回転トゥループの連続ジャンプで入り、4回転フリップ、4回転サルコー、4回転ルッツと前半で4本の4回転ジャンプを跳ぶ。基礎点が11.5点もありGOE加点を含めて、最大17.25点まで稼げる4回転ルッツを跳ぶのもチェンだけ。ここから得点が1.1倍となる後半に4回転トゥループ+1回転オイラー+3回転フリップの3連続ジャンプ、3回転アクセル、3回転ルッツ+3回転トゥループという構成。彼のベストはFSの世界最高得点の224.92だが、このプログラムをミスなくやり遂げ、GOEもある程度評価されるとすれば、244点前後と想定され、計358点を超える世界最高得点更新となる。誰も追いつけない独走スコアだ。 すでに団体戦SP、男子シングルSPと2度演技したが、4回転ジャンプの安定感が際立っている。