【2024年ベストバイ】登山専門誌「山と溪谷」編集長が今年買って良かったモノ
2024年を振り返って
F:改めて、2024年はどんな一年でしたか? 五十嵐:2023年から、台湾の山にハマっています。実は台湾って登山大国なんですよ。日本に、3000m峰(標高3000m以上の山)が21座あるんですが、台湾には200座以上もあるんです。台湾ローカルのアウトドアギアブランドもあり、「山と溪谷」も台湾で結構知られているみたいです。 現地の山好きの方とお話ししていると、気付かされることが多くあります。例えば僕は、アライテントという日本のメーカーが作っている「ライペン(RIPEN)」というブランドのバックパックをよく使っているんですが、台湾の方がこれを見て、かなり興味を持ってくれるんです。どうしても僕らは欧米のブランドに憧れてしまいがちですが、台湾での経験から、最近は日本の良さを再認識するようになりました。 F:私は「山と溪谷」をスマートフォンアプリで拝読しています。登山についての知識はほとんどないのですが、専門的なことがわかりやすく説明されているので、ありがたいです。 五十嵐:そう言っていただけると嬉しいです。登山が好きな人間が集まって、専門的な内容の雑誌をつくっているので、どうしても「これくらいはわかるだろう」なんて思ってしまいそうにもなるんですが、できるだけ丁寧でわかりやすい表現にして、多くの方に伝わるように心掛けています。 F:メディアとしての「山と溪谷」の今後はどうお考えですか? 五十嵐:僕らの命題は、登山者に対して有益な情報を発信することです。紙の雑誌がメインですが、今は若い人は紙媒体をどんどん読まなくなってきています。ですので、全ての登山者に情報を届けるために、ウェブやYouTubeを活用したり、イベントを開催したりするなど、多角的に展開していけたらなと考えています。 ■五十嵐雅人 「山と溪谷」編集長。1998年入社。「ヤマケイJOY」「自転車人」「ワンダーフォーゲル」「CAMP LIFE」を経て、2022年より現職。2021年に山と溪谷ch.開設。登山者に有益で楽しい情報をあまねく届ける方法を模索中。好きな山行形態は沢登り。 山と溪谷オンライン、山と溪谷ch.(YouTube) ■2024年ベストバイ ・野性爆弾 くっきー! ・食の体験型メディア「dancyu」副編集長 仁田恭介 ■ベストバイ連載ページ