【2024年ベストバイ】登山専門誌「山と溪谷」編集長が今年買って良かったモノ
スポルティバ エクイリビウムST GTX
F:次はイタリアのシューズブランド「スポルティバ(LA SPORTIVA)」のエクイリビウムST GTXというモデルですね。かなり本格的な雰囲気です。 五十嵐:数年前から山で履いている人をよく見かけるようになって、興味を持ちました。冬の初めなど、それほど寒くないけれど、ちょっと雪が積もっている、というような時期に使っています。特に気に入っているのが、アイゼン(靴底に装着する滑り止め)がきっちりと装着できるところ。あと、こういうゴツめのシューズにしては素材が柔らかく、疲れにくいという点もいいですね。雪の時期以外の登山には、たいていトレイルランニングシューズを履いています。 F:アメリカのランニングシューズブランド「アルトラ(ALTRA)」のトレイルランニングシューズを長年愛用されているそうですね。 五十嵐:アルトラは足の指が伸びるので、とっても楽なんです。初めて履いたとき、感動しました。だいたい2年くらいの周期で、履き潰したら同じのに買い替えています。本当は毎年買い替えたいんですが、そうすると妻に怒られそうなので(笑)。 F:ちなみに、街着のときはどんなシューズを履かれるのですか? 五十嵐:「ヴァンズ(VANS)」のスニーカーや、「クラークス(Clarks)」のワラビーなんかが好きですね。
「山と溪谷」オリジナルキャップ
F:最後は「山と溪谷」のオリジナルキャップですね。 五十嵐:以前「山と溪谷」のロゴTシャツを作ったことがあったのですが、意外と好評だったので、色々グッズを作ってみました。そのなかで一番人気なのが、このキャップです。登山と繋がりがない方にも面白がって被っていただいているようで、このキャップを着用したピエール瀧さんの画像がSNSにアップされた、なんてこともありました。 F:この「山と溪谷」のロゴは、第二次世界大戦前の1930年からずっと継続して使われているそうですね。 五十嵐:「山と溪谷」という誌名は、同名の田部重治さんの名著から生まれました。山と溪谷社を創業した川崎吉蔵が、田部さんに「誌名に使わせて欲しい」と交渉して快諾をいただいたんですが、当時はそのいただいた誌名をロゴにするのにかかるデザイン費用が捻出できなかったそうなんです。仕方なく、川崎が手先が器用な友人に下書きを頼んだそうなんですが、なんとその下書きをそのまま雑誌のロゴにしてしまったんです。つまり、90年以上ずっと、下書きのロゴを使っているんです(笑)。