大阪府・吉村知事が定例会見2月4日(全文3)目標がないとただの井戸端会議に
不確定要素はあるが計画を立てる
ただ、国も準備があって、まだそこが自治体に言える状況にはないという状況だと思いますので、まだそういった連絡がないんだと思っています。ただ、その連絡を待つまで何もしないということをしていれば、これは準備が整いませんから、今はそれが届くということを前提にして、スケジュールであったり、場所であったり、具体的な課題であったりというのを徹底的に整理して、万全の体制を整えておくと。あとはもう来るかどうか、ワクチンが来るかどうかはもう自治体ではどうしようもできないので、そこはもう国に委ねたいと思います。それがもし4月からさらに遅れたり、全体の供給がちょっとずつしか来ないということになれば、この計画自体っていうのは後ろ後ろへとずれこんでいくということになろうかと思います。 でも、だからといって計画を立てなくていいのかと言われれば、僕はむしろ立てたほうが課題も整理されるし、結果的に1人でも多くの府民の皆さんに安全に確実にワクチンが行き渡ると考えていますので、不確定要素はありながらも計画を立てていこうというのが僕の考え方です。
手続きの混乱が生じる懸念は?
共同通信:すいません、ちょっとその辺の確認でもう1つ伺うんですけども、ワクチンの接種が重要な要素で、また、実施主体である市町村で準備を急ぐ必要性があるというのは理解しているんですけれども、今ご指摘のあった供給のスケジュール以外にも、きのう話に挙がりました集団接種と個別接種の組み合わせ方ですとか、人員の確保、それから政府が準備しているという新しい接種記録の共有システムですとか、かなり不確定要素が今は多い状況で、きのう府のほうでも、市町村のヒアリングがまだ十分に進んでいないというようなご発言があったところですけれども、この段階で府域全体に一律の目標時期を設定するというのはちょっと前のめり過ぎるのかなという印象を持ったんですけれども、今回のこの一律の設定によって、ともすればちょっと無理なスケジュールの設定ですとか、あるいは手続きの混乱ですとか、そういったことが生じる懸念はありませんでしょうか。 また、今もちょっとご発言があったんですけど、現段階でこの10月までの完了というのは、知事としては絶対に実現可能な時期だというふうにお考えなのか、場合によっては、供給スケジュール以外にも、自治体の準備状況によって遅れることもあり得るとお考えでしょうか。 吉村:まず目標を立てない限りどんどん、自治体によってもばらばらに延びていくという可能性は十分ありますし、課題も共有もできないということになれば具体的なスケジュールもなかなか立てないということになると、その計画というのがどんどん後ろ倒しになってくる可能性は十分あると思っています。後ろ倒しになったときに誰が不利益を被るのかというのをやっぱり考えなければならないと思っています。 僕個人が不利益を被るわけではありません。でも僕は知事という立場で休業要請をしたり、あるいはいろんな措置をする中で、やはりこのワクチンというのを希望者の方にはできるだけ早く接種をするということが、社会を止めるというのを、この強烈なダメージを受けている、そういったのも回避できる可能性が高くなるし、それはやっぱりやっていかなきゃいけない。給料の減らないグループはいいですよ、僕らや記者の皆さんは給料の減らないグループですからいいかもしれませんが、僕は絶対にそれは1日1日、非常に重要だと思っています。そういった意味でワクチンをより安全に、確実に、できるだけ早く希望者にはやる仕組みをつくるという意味では、まずはこの目標の時期というのを立てないとただの井戸端会議になってしまいますから、目標の時期を立てるということです。